インターネットの歴史を振り返る新しい一歩
インターネットの過去から現在までを無料で知ることができる「インターネット白書ARCHIVES」が、2024年度版を新たに追加しました。このサービスは、インターネットの発展を記録するために、1996年以降に発行された『インターネット白書』のバックナンバーをデジタル化し、閲覧可能にしたものです。
従来の成果と新たな取り組み
「インターネット白書ARCHIVES」は、一般財団法人インターネット協会(IAjapan)、一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)及びインプレス・サステナブルラボ(インプレスホールディングス内の研究組織)が協力して運営しています。このサービスを通じて、過去のインターネット白書を1年後から無料で閲覧できるシステムを整備しました。2023年5月には、1994年から2006年までの月刊誌『インターネットマガジン』のバックナンバーも統合され、さらに便利になりました。
新たに加わった2024年版の内容
今回追加された2024年度版では、2023年に起こったインターネットに関する重要な出来事が詳しく解説されています。特に注目すべきは、京都で開催された「IGF 2023(インターネット・ガバナンス・フォーラム)」です。ここでは、過去最多の参加者を集め、「私たちの望むインターネット」というテーマの下に議論が行われました。本号ではその報告がまとめられています。
さらに、2023年版で注目を浴びた生成AIの急速な発展についても、創造活動やビジネス、教育など多方面への影響が具体的に解説されています。加えて、最新技術の長期的取り組みとして、惑星間インターネットや量子通信についての研究者からの寄稿も含まれています。これらの情報は、AI化する社会におけるデータガバナンスの重要性を示しています。
「TIMEMAP」による簡単な検索
「インターネット白書ARCHIVES」では、特に便利な時系列検索エンジン「TIMEMAP」を導入しています。キーワードを入力することで、28号分のインターネット白書の記事や統合されたインターネットマガジンのバックナンバー記事が年表形式で表示され、インターネットの過去の出来事を簡単に確認できます。これは、インターネットの歴史を研究する上で非常に役立つツールです。
編集を担当する団体の役割
このインターネット白書は、IAjapan、JPNIC、JPRSに加えてインプレス・サステナブルラボが担当しています。それぞれの団体は、インターネットの発展や安全利用を促進するために、多彩な活動を行っています。例えば、IAjapanはインターネットルール&マナー検定を実施し、SNSの利用についてのマニュアルを作成するなどの啓発活動にも力を入れています。JPNICやJPRSも、インターネットの運営に関わる重要な役割を担っています。
今後への期待
この新たに追加された2024年度版は、インターネットの歴史的なルーツや、現在進行中の重要なチェンジをご提供します。今後もこのような取り組みが進む中で、私たちはインターネットの可能性を引き出し、社会におけるその役割を更に強化していくことが求められています。無料でこの貴重な情報にアクセスできる「インターネット白書ARCHIVES」をぜひ活用し、あなたの知識を深めてみてはいかがでしょうか。