関東電化工業がリチウムイオン電池のリサイクルプラントを建設決定
リチウムイオン電池リサイクルプラントの建設が決定
関東電化工業株式会社は、使用済みのリチウムイオン二次電池のリサイクルを手掛ける新たなプラントを岡山県倉敷市の水島工場内に設置することを発表しました。このプラントの建設は2024年度中に始まり、2027年10月の完成を見込んでいます。予定されている設備能力は、年間約5,000トンのリチウムイオン電池セル換算に相当します。
共同開発による技術革新
関東電化工業はこれまでに住友金属鉱山株式会社との提携を通じて、リチウムイオン電池から発生するLi含有スラグを湿式精錬法を用いて高純度のリチウム化合物に再資源化する技術を確立しました。この技術は、リサイクル材を電池材料として再利用するための重要な一歩です。このような技術革新は、世界で初めて実現されたものであり、関東電化工業の強みとなっています。
環境規制への適応
新しいプラントは、2023年8月に発効された欧州電池規則を考慮に入れた設計がなされています。これにより、メタル回収率やリサイクル材含有率が求められている今後の環境規制にしっかりと対応することが可能となります。また、今後の使用済みリチウムイオン電池の発生量の増加を見越して、プラントの設備能力をさらに向上させる検討も行います。
事業の支援と将来の展望
今回のプラント建設は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」からの支援を受けています。関東電化工業は、このプラントを通じてリチウムイオン電池のリサイクルシステムを確立し、持続可能な循環型社会の実現に向けた取り組みを積極的に進めていく方針です。この新たなプロジェクトが実現することで、今後の環境問題の解決に寄与することを期待されています。
まとめ
関東電化工業のリチウムイオン電池リサイクルプラントは、環境に対する責任を果たし、持続可能な資源の利用を促進するための大きな一歩です。リサイクル技術の進展を踏まえ、企業が未来の循環型社会にどのように貢献できるかが注目されます。今後の進展に期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
-
関東電化工業株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内2-3-2郵船ビルディング5F
- 電話番号
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03-4236-8801