夜尿症と発達の関連性に迫る
2026年3月23日、東京都にてフェリング・ファーマ株式会社が夜尿症にフォーカスしたメディア啓発セミナー「その“おねしょ”、背景に何がある?子どもの夜尿症から考える発達と睡眠」を開催しました。今回は昭和医科大学の池田裕一先生、順天堂大学の呉宗憲先生をお招きし、専門的な視点からお話し頂きました。
セミナーの背景
夜尿症は多くの人が自然に治るものと考えがちですが、実際には子どもの自尊心や生活の質に大きな影響を与える可能性があります。特に5歳以降で月1回以上の夜尿が続く場合には「夜尿症」とされ、未受診の子どもが少なくありません。早期の受診が推奨される理由はここにあります。
子どもと夜尿症
池田先生の講演では、夜尿症の定義や有病率、治療法に関する基本的な情報が提供されました。通常、夜尿症は小・中学生に多く見られ、特に幼稚園年長の児童では約15%、小学校5年生や6年生でも5%の確率で確認されています。しかし、受診率は依然として低く、早期の対応が求められています。夜尿症は子どもの自己評価や自尊心を低下させる要因になりうるため、これを軽視することはできません。
さらに、夜尿症のある子どもは寝ている間に尿意を感じず、睡眠の質が低下してしまうこともあります。睡眠障害は日中の眠気につながり、学業やメンタルヘルスにも影響を与える可能性があります。
夜尿症と神経発達症
次に、呉先生が登壇し、夜尿症と神経発達症(ADHDやASDなど)との関係についても詳しく説明されました。研究によると、ADHDのない子どもに比べ、神経発達症がある子どもは夜尿症を合併しやすいことが示されています。これは特に統計的にADHD児の約20%、ASD児の約16%から75%に夜尿症が見られるという事実からも伺えます。
患者の心理的な負担を減らすためには、医療提供者と家族が共に協力して、子どもの成長をサポートすることが必要です。治療は単なる病状の緩和ではなく、子どもが自分を大切に思えるようにすることにも注力するべきです。具体的な行動(たとえば、受診や指示が守れたこと)を評価し、子どもに自信を持たせる方法も紹介されました。
質疑応答と今後の展望
講演終了後の質疑応答では、受診のハードルを下げるための地域差やインフラ整備の重要性が話し合われました。受診に関する知識の普及や啓発活動の必要性が再確認され、今後の取り組みに期待が寄せられました。教育関係者や医療機関が一丸となって、子どもたちの生活を支える環境を整えていくことが求められています。
本セミナーでは、夜尿症が簡単に治るものではなく、重要な健康課題であると再認識させられました。フェリング・ファーマは、今後も夜尿症に関する正しい知識の普及に努めていくと述べています。
開催概要
- - 日時: 2026年3月23日(月)13:00~14:00(受付開始12:30)
- - 場所: アットビジネスセンター東京駅八重洲通り6階 604
- - 講演者: 昭和医科大学 小児科学講座教授 池田裕一 / 順天堂大学 医学部附属浦安病院 小児科 准教授 呉宗憲
さらに、一般参加可能なオンライン講座も予定されており、夜尿症についての理解を深める良い機会となります。今後も子どもたちの生活向上に寄与する取り組みが続いていくでしょう。