『幽玄F』受賞
2024-10-07 15:12:18

佐藤究の最新作『幽玄F』が第37回柴田錬三郎賞を受賞!

佐藤究の『幽玄F』が権威ある文学賞を受賞



2023年10月20日、株式会社河出書房新社から刊行された佐藤究の最新作『幽玄F』が、第37回柴田錬三郎賞を受賞しました。この賞は、広範な読者層を魅了する作家とその作品を評価する日本の代表的な文学賞として知られています。

作品の概要


『幽玄F』では、少年時代から航空機に心を奪われた天才パイロット・易永透(やすなが とおる)の波乱に満ちた人生が描かれています。航空宇宙自衛隊に入隊後、F-35B戦闘機という超音速の世界に魅了され、彼がどのような運命を歩んでいくのかが物語の中心となっています。

著者の佐藤氏は、三島由紀夫が残した作品へのオマージュとして、独自の世界観を活かしながら多様なキャラクターたちを描写しています。特に、ミリタリーや航空用語の使用によって、緊張感あふれる空中戦が展開され、読者を魅了しています。また、三島由紀夫の『豊饒の海』や『太陽と鉄』といった作品の影響が色濃く感じられ、文学的な深みを持つ作品となっています。

著者の輝かしい経歴


佐藤究は、2004年に『サージウスの死神』でデビュー以来、次々と文学賞を受賞してきました。2016年の『QJKJQ』で江戸川乱歩賞を受け、2018年の『Ank: a mirroring ape』では二つの賞を同時受賞。その後、2021年には『テスカトリポカ』でまたもや数々の賞を獲得し、今回の受賞に至ります。作品の一つ一つが高い評価を受けており、彼の実力が折り紙付きであることを証明しています。

評価コメント


当作品は、著名な作家たちからも大きな賞賛を受けています。作家の逢坂冬馬氏は、「時間を忘れて一気に読むことができる」と表現し、読者の心を捉える力を称賛しました。また、批評家の東浩紀氏は、自由に空を飛べない国日本の悲劇を描く視点に注目し、その衝撃的な内容に深い思索を促しています。

書誌情報


  • - 著者: 佐藤究
  • - 作品名: 幽玄F
  • - ページ数: 352ページ
  • - 発売日: 2023年10月20日
  • - 価格: 税込1,870円
  • - ISBN: 978-4-309-03138-5
  • - 装丁: 川名潤

まとめ


『幽玄F』は、単なるエンターテイメントにとどまらず、文学的な要素を取り入れた深い作品として、多くの読者の心を打つことでしょう。佐藤究のこれからの活躍に目が離せない時代が続きそうです。


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会社情報

会社名
河出書房新社
住所
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201

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