三菱電機が新たに開発したエポキシ樹脂
三菱電機株式会社は、環境への負荷低減を大きなテーマにした新しいエポキシ樹脂を開発しました。特徴的なのは、バイオマス由来成分を40%以上含有している点です。この樹脂は、電気系統の分離や安全性を確保するために使用される絶縁材料としての役割を果たします。
高い耐熱性と流動性を兼ね備える
新しいエポキシ樹脂は、主剤にバイオマス度100%のエポキシ化合物を使用し、バイオマス度約70%の添加剤を配合。この結果、耐熱性や流動性を兼ね備えた優れた特性を実現しました。樹脂の硬化プロセスにおいては、網目状の架橋ポリマーと、耐熱性を示す線状ポリマーが絡み合い、複雑な構造を形成します。この構造によって、ガラス転移温度(Tg)が180℃以上の高耐熱性が確保されています。
さらに、今回の開発では液状の主剤に低粘度の添加剤を使用することで、成形性を高めています。これにより、様々な製品に必要な形状や特性を実現することが可能です。
環境負荷の低減に向けて
エポキシ樹脂は、一般的にリサイクルが難しく、焼却時に環境への影響が問題視されていました。しかし新たに登場したこのバイオマス系エポキシ樹脂は、CO2の排出を抑えることができます。植物由来の原材料を使用することで、焼却時のCO2発生量を相殺し、実質的な環境負荷の軽減を図ることができるのです。
今後の展望
三菱電機は、このエポキシ樹脂を電力や電子機器に適用し、さらなる製品開発を進めていく方針です。持続可能な社会の実現に向けて、サステナブルな材料の開発を進めることで、さまざまな産業への貢献を目指しています。
企業の理念と歴史
三菱電機グループは、1921年の創業以来、社会的な課題に取り組みながら事業を展開してきました。「Our Philosophy」の基に、サステナビリティを経営の根幹に、社会や顧客、株主との関係を重視し続けてきました。現在、グローバルに200以上のグループ会社を持ち、安定した収益を上げています。
このように、新しいエポキシ樹脂の開発はただの製品誕生にとどまらず、環境への配慮と企業の成長戦略が融合した一例です。