テラヘルツ通信技術
2026-05-18 19:12:41
徳島大学が実証した100Gbps級のテラヘルツ無線通信技術
徳島大学が実証した100Gbps級テラヘルツ無線通信
今後の通信技術の進化に向けて、徳島大学の研究チームが重要な成果を上げました。彼らは、光ファイバー接続マイクロ光コムを活用したテラヘルツ通信システムを開発し、これにより初めて100Gbps級の無線通信の実証に成功しました。この技術は、次世代移動通信である6Gに向けた大きな一歩となります。
研究の背景
近年、無線通信の高速化はますます重要なテーマです。5G通信ではミリ波帯が用いられていますが、次世代の6G通信では300 GHz以上のテラヘルツ波の利用が期待されています。この領域では、従来の電子技術では350 GHzを超える高周波信号の生成が困難であり、信号の安定性や高速化に課題がありました。そこで、徳島大学の研究者たちは光技術に目を向け、光ファイバーを基盤とした新しい通信方式を開発することを目指しました。
研究の内容
この研究で核心的なポイントは、マイクロ光コムを使用したテラヘルツ通信の実現です。マイクロ光コムは、非常に安定した周波数特性と低位相雑音の特性を持ち、高品質な無線信号の生成を可能にします。この新技術により、560 GHz帯で単一チャネル112 Gbpsの無線伝送を成功させました。
新しいシステムの構成
研究チームは、光ファイバー接続型の微小光共振器を利用することにより、光通信システムの小型化と高安定性を実現しました。具体的には、窒化シリコン製の微小光共振器に光ファイバーを直接接合することで、高い効率と安定性を得ることができ、これが長時間の安定動作を可能にしました。
このシステムにおいて、マイクロ光コムから生成されたテラヘルツ波に多値変調(QPSKおよび16QAM)を施し、560 GHzの多値変調テラヘルツ波を生成。受信側では、サブハーモニックミキサーを使ったヘテロダイン検出によって信号の復調を行い、84 Gbpsや112 Gbpsの無線伝送を実現しました。これは、420 GHzを超える周波数帯において、初めて100Gbpsを超える無線通信を証明した成果です。
今後の展開
この研究は、6G通信における超高速モバイル・バックホール通信や光無線融合ネットワークを実現するための基盤技術として、非常に重要な意義を持つものです。今後は、さらなる信号品質の向上を目指し、低位相雑音化の推進と高次変調方式の適用が期待されます。また、実用的な通信距離を拡張するためには、大気吸収の影響が小さい周波数帯の選定や、高出力化のための技術的な工夫が必要です。
まとめ
徳島大学の研究チームが打ち出した100Gbps級のテラヘルツ無線通信技術は、次世代通信インフラへの応用が期待される重要な一歩です。この技術がますます進化することで、さらなる通信革命が期待できます。今後の展開に注目です。
会社情報
- 会社名
-
徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所
- 住所
- 電話番号
-