廃漁具を生まれ変わらせるサステナブルタイル、emmi池袋PARCOで導入
近年、環境への配慮が高まる中で、持続可能なライフスタイルを追求するブランドが増えてきています。その流れを受け、漁網アップサイクルベンチャーのamu株式会社は、「emmi(エミ)」池袋PARCO店に廃漁具を用いたデザインタイル「amuca®タイル」を導入しました。この取り組みは、廃棄物に新たな価値を持たせることを目指し、2店舗目の実施例となります。
過去の実績を踏まえた新たな挑戦
eu株式会社は、宮城県気仙沼市に拠点を構え、超高品質なリサイクルタイルを世に送り出しています。これまでの実績として、同タイルは渋谷ヒカリエShinQs店にも導入され、多くの注目を集めてきました。emmiは、デイリーウェアやウェルネス、トレーニングウェアを手がけるライフスタイルブランドであり、その店舗設計にサステナブルな取り組みを取り入れています。
環境問題への取り組み
日本の海岸に漂着するゴミのほとんどは漁業関連です。最近のデータによれば、漁業ごみは質量ベースで59.5%を占めると言われています。これらの廃漁具は、海洋生物に悪影響を及ぼすゴーストギアやマイクロプラスチックの原因となるため適切な処理が求められています。しかし、リサイクル方法が確立されず、漁師たちは経済的負担を強いられています。
amuca®タイルの特長
「amuca®タイル」は、漁師たちが使い終わった廃漁網や、石垣島で集められた海洋ごみを原料として作られています。このプロセスでは、環境への配慮から、製造時のCO2排出を大幅に減らしています。具体的には、従来のセラミックタイルに比べて、約58.71%のCO2削減を実現しています。
ブランドの思想が息づく店舗設計
oemmiは、心と体、そして地球に優しいライフスタイルを提案することを使命とし、その考え方が店舗設計にも反映されています。amuca®タイルは、環境貢献だけでなく、美しいデザインとともに、使用された素材のストーリーを消費者に伝える役割も果たします。
トレーサビリティレポートの公開
環境意識を高めるため、amuは「トレーサビリティレポート」を提供し、廃漁具の回収地域やタイル導入の背景を視覚的に示しています。これにより、単にリサイクル製品を導入するだけでなく、その背景や意義を明確に伝えられる仕組みを作ります。
今後の展望
amu株式会社は、今後、ディスプレイデザイン企業や空間設計企業を中心にamuca®タイルの普及を進め、店舗内装などに使用される際に、より多くのストーリーやコンセプトが表現されることを目指しています。廃漁具のアップサイクルを通じて、持続可能な社会の実現に貢献する取り組みを続けていきます。