万博での演台製作
2025-04-14 09:19:19

廃プラスチックを利用した万博演台の新たな試み

廃プラスチックを活用した新しい演台の製作



2025年に開催される大阪・夢洲での国際博覧会に向けて、株式会社鴻池組と有限会社スワニーが新たな試みを実施しました。彼らは、廃プラスチックを原材料にした演台と司会者台を3Dプリンターを用いて製作し、博覧会に納品しています。この取り組みは、建設現場で発生した産業廃棄物を効果的に利用することを目的としています。

■ 取り組みの背景



建設業界では多くの廃棄物が発生し、その中でも廃プラスチックは特に多く見られます。資材の梱包に使用されるPPバンドなどが、その代表的な例です。これらは多様な特性を持つため、リサイクルが難しいのが現状です。そこで、鴻池組は以前からマテリアルリサイクルに取り組んできた経験を生かし、3Dプリンター技術を用いて新たな製品を作り出す試みを始めました。

このプロジェクトの中心となったのは、PPバンドをリサイクルするプロセスです。この廃プラスチックを粉砕し、再生材として利活用することで、無駄を出さずに実用的な製品を生み出すことを目指しました。

■ 製作過程と技術



演台と司会者台は、スワニーが所有する大型のペレット押出式3Dプリンターを使用して製作されました。PPバンドから回収したリサイクルPPペレットが主成分であり、さらに強度向上のためにフィラー材を混ぜ込むことで、より安定した製品が実現しました。環境に優しい材料を用いることにより、持続可能な社会に貢献する一素となっています。

さらに、博覧会の公式キャラクター「ミャクミャク」を意匠に取り入れた部分には、旭化成が製作したセルロースナノファイバーフィラメントを用いて、より環境配慮型のデザインを追求しています。これにより、製品全体が徹底して環境に配慮したものとなっているのです。

■ 公開される機会



この新たに製作した演台と司会者台は、2025年3月23日の大阪ヘルスケアパビリオンの開館式や、3月27日の警察と消防の専門部隊発足式で使用される予定です。万博開催期間中も、様々なイベントや式典で活躍することでしょう。

■ 今後の展望



この取り組みについて、鴻池組の担当者は「建設現場でのマテリアルリサイクルに新しい道を切り開けた」と語ります。3Dプリンターによる製作の柔軟性を活かし、今後もさまざまな案件に対して持続可能な資源利用を進めていく方針です。現場での作業員たちも、根気よく集めた廃プラスチックを再生し、次世代が使える製品を作り出すことに高い意欲を持っています。

この壮大な挑戦が、万博を通じて未来社会へのメッセージとなることを期待したいですね。


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会社情報

会社名
有限会社スワニー
住所
長野県伊那市富県7361
電話番号
0265-73-6033

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