働き方改革の影響を読み解く
2026年2月26日から28日にかけて、組織開発を支援するALL DIFFERENT株式会社と、未来の人と組織を創造するラーニングイノベーション総合研究所が共同で行った意識調査により、日本のビジネスパーソンにおける働き方の変化が明らかになりました。本調査では、全国のビジネスパーソン1,200人を対象に、過去5年間の働き方に対する意識や価値観の変化を探りました。
調査背景
2019年に施行された働き方改革関連法は、日本の労働環境に大きな影響を与え、長時間労働の是正や柔軟な働き方の推進が進められてきました。特に新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及し、多くの人が新たな働き方に挑戦しています。しかし、これらの変化が実際の職場環境やビジネスパーソンの実感にどう反映されているのかは、興味深い疑問です。
調査結果の概要
調査結果によると、約6割のビジネスパーソンは「自分の働き方に大きな変化はなかった」と感じていることがわかりました。「特に大きな影響はない」と答えた人が45.5%に達し、過去5年間の価値観の変化を感じていない意見が多数を占めています。これに対して「働く時間の変化」が24.8%で最も多く、業務の負荷が増えたと感じている人も多いことが特徴です。
一方、5年間の考え方や価値観の変化については、約4割が「変わった」と回答した一方で、約6割が「変わっていない」としています。特に働くうえでの物理的・精神的な負担について尋ねたところ、『変わらない』とした人が約50%、逆に『増えた』と感じた人は約40%にのぼりました。
理想の働き方
理想の働き方についての意見も調査しています。「プライベートと両立しやすい働き方」が24.8%で1位となり、次いで「休息をしっかり確保できる働き方」が19.4%でした。この結果から、ビジネスパーソンたちが求めるのは、ワークライフバランスの向上が重要であることが読み取れます。しかし、業務過多や人手不足が障壁として挙がり、この点においては理想と現実のギャップが浮き彫りになりました。
企業に求められる改善
また、会社に求める職場環境や制度に関する調査も行われました。「給与・待遇の充実」が34.3%と最も多く、ビジネスパーソンが感じる未解決の問題が明らかになりました。生活費が増大する中で、給与の改善を求める声は強まっているようです。
今後の働き方に関する考察
本調査では、働き方改革が対象企業の実態にどの程度影響を与えているのかを探りました。制度は着実に整備されてきているものの、実際に現場で働くビジネスパーソンにとっては、依然として解決すべき課題が多く存在することがわかります。
理想の働き方を実現するためには、企業は制度の整備だけでなく、雇用環境の改善、業務の負担軽減に向けた取り組みも求められています。企業側が社員の声に耳を傾け、改善策を講じていくことが、持続的な労働環境を形成する鍵となるでしょう。今後のビジネスパーソンの働き方がどのように変化し、進化していくのか、引き続き注目していきたいところです。