千葉大とOPQRSTの共同研究
2025-06-03 13:49:19

千葉大学病院とOPQRST社、AIを活用した臨床データ研究を開始

千葉大学病院とOPQRST社の共同研究始動



千葉大学医学部附属病院は、株式会社OPQRSTと手を組み、AI技術を駆使した臨床教育の向上を図る新たな共同研究を5月1日より開始しました。これは、医療現場での教育や研究に役立つ「臨床ビネット」と「臨床ダイアログ」を生成する試みです。AIによるデータ生成は、今後の医療教育において重要な役割を果たすと期待されています。

研究の背景


この研究の大きな目的は、医療従事者が患者との効果的なコミュニケーション能力を養うための教材として、AIが生成したビネットやダイアログの精度を高めることです。特に、AIが生成するデータの正確性や妥当性を高めるためには、医師の専門的な知見とAI技術が融合することが重要です。

研究方法


本研究では、以下の手順でデータの生成と評価が行われます。

1. データ生成: OpenAIのChatGPTを使用し、仮想の患者ケースや医師と患者の対話を生成します。これらは従来の診療記録とは異なり、医学研究や教育に利用されるための資料です。
2. 評価: 生成されたデータは、その医学的正確さや言語的な品質、生成までの時間、トークン数など複数の視点から評価されます。
3. 分析: 生成のプロセスにおける命令内容や入力方法を見直し、それが生成データに与える影響を探ります。

このサイクルを繰り返し行うことで、精度を繰り返し改善していく計画です。

今後の展望


研究を進めることで、学生たちがよりリアルな医療現場を体験し、患者との対話から診断スキルを高めることが期待されています。また、得られた研究成果はオープンアクセスとして発表され、国内の医療用AI研究の進展にも寄与する予定です。

研究者の思い


総合診療科の上原孝紀科長代理は、「患者との対話から診断の手がかりをつかむ技術を生かし、この研究に挑むことで、学生がいつでもどこでも実践的な学びができるような教材の開発を目指します」と述べています。

OPQRST社の取り組み


OPQRST社は、千葉大学発のスタートアップ企業で、医療教育の現場にAIを基盤としたシミュレーションツールを提供し、医学生や研修医の学びを助けています。全国様々な医療機関と連携し、より良い教育環境の構築に努めています。

お問い合わせ先


  • - 研究に関する問い合わせ: 千葉大学医学部附属病院総合診療科 横川
- 電話: 043-226-2680
- メール: [email protected]
  • - 取材申し込み: 千葉大学病院広報室 大嵩・松浦・室田
- 電話: 043-226-2225
- メール: [email protected]


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会社情報

会社名
国立大学法人千葉大学
住所
千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33 
電話番号
043-251-1111

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