医療的ケア児とその家族のための災害学習キャンプ
医療的ケアを必要とする子どもたちとその家族が直面する現実は、時に厳しいものです。重度の心身障害を有する子どもたちは、遊びや学びの場、また家族旅行などの特別な体験をする機会が少なく、それによって孤独感を抱えることも少なくありません。このような現状を受けて、一般社団法人Orange Kids’Care Lab.は、医療的ケアを有する子どもたちとその家族のための支援活動を行い、特に災害時の備えについての学びを提供しています。
災害学習キャンプの概要
同法人が毎年実施している「災害学習キャンプ」は、その名の通り、災害時にどのように行動するかを学ぶ機会を提供します。2022年から始まったこの取り組みでは、医療的ケア児とその家族にとって、非常時でも自立して行動できる能力を育成することが目的です。具体的な活動内容には、
- - 災害時マニュアルの作成
- - 災害非常食の試食
- - 加工体験
- - 親同士の交流会
- - 宿泊体験
などが盛り込まれています。
今年のキャンプは、2023年10月4日から5日に福井市の森のほうかごVILLAGEで行われます。参加対象は、同施設を利用する医療的ケア児や重度心身障害児とその家族です。
参加する意義
昨年も多くの家族がこのキャンプに参加しました。特に、2024年に発生した能登半島地震を受けて、キャンプで得た知識や経験を生かして、自主的に行動できた家族が多かったと報告されています。災害学習キャンプでの経験が、実際の災害時に役立つことは大きな意義を持っており、今後も継続的に実施することが重要です。
一般社団法人Orange Kids’Care Lab.について
この団体は、医療的ケア児を含む障害児の生活の質を向上させることを目的に、2012年に福井県福井市に設立されました。地域や社会とのつながりを大切にしながら、様々な非日常体験の提供や、家族同士の交流の場を作ることで、心の絆を深めています。また、障害者総合支援法に基づく福祉サービスや、児童福祉法に基づく支援事業を展開し、子どもたちが多様な体験を通じて成長できる環境を整えています。
家族が集う場
災害学習キャンプでは、家族が一緒に過ごす中で、他の家族と触れ合える機会が生まれます。これは、同じ環境で育つ子どもたちが互いに遊んだり、親同士が貴重な情報を交換できたりする希少な場です。また、きょうだい児にも配慮したプログラムが組まれており、家族全員が共に楽しめるよう工夫されています。
未来への希望
私たちは、医療的ケアを必要とする子どもたちとその家族が、もっと安心して生活できるような環境をつくっていくことを目指しています。この活動は、いわゆる「社会の協力」を必要とし、多くの方々の理解と支援が不可欠です。皆様からの寄付やサポートは、子どもたちの明るい未来を照らす力となります。
お問い合わせ
一般社団法人Orange Kids’Care Lab.では、引き続き子どもたちの未来を共に作り上げていく活動を行っています。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご連絡ください。私たちと一緒に、支援の輪を広げていきましょう。