新たに誕生したクレアネイトの壁紙工場、持続可能な供給へ

新たに設立されたクレアネイトの壁紙製造工場

クレアネイト株式会社が2025年10月23日に広島県東広島市に新たに壁紙製造工場「クレアネイト東広島事業所」を開設することが発表されました。この新工場の設立は、壁紙市場の需給がタイト化する中で、供給体制の強化を目的としています。
この新拠点の稼働により、クレアネイトは年間およそ8,000万m²の壁紙生産能力の増加を見込んでいます。これにより、既存の岩手県一関事業所と千葉県成田事業所の2つと合わせて、3拠点体制を確立し、壁紙の安定供給を持続的に実現することが可能となります。

新工場の特長と役割

新たな東広島事業所には、安定した壁紙の供給体制の確立に加え、環境負荷の低減やより働きやすい労働環境を重視した特長があります。
1. 安定供給の強化:
クレアネイトはこの新しい事業所を量産壁紙製造の重要な拠点と位置付けています。東日本と西日本に製造拠点を分散させることで、災害やトラブルが生じた際の相互補完能力を高めています。これにより、事業継続計画（BCP）対策の強化が図られ、高品質な製品ずくりが進められるとしています。

2. 環境負荷の低減:
新工場を設けることで、原材料の調達や製品の配送にかかる距離が縮小し、輸送に伴う温室効果ガス（GHG）の排出量を削減することを目指しています。また、エネルギー効率の見直しも行い、主要な燃料を重油から液化天然ガス（LNG）に転換することで、環境への影響をさらに減少させる計画です。

3. 働きやすい職場環境:
壁紙製造業界の人員確保が難しい中、クレアネイトは効率的な生産体制の構築に注力し、従業員が快適に働ける環境を整えることにも力を入れています。開放的な食堂は、会議室としても使用可能な可動間仕切りを導入し、職場環境の工夫をしています。

クレアネイト東広島事業所の概要

新工場の所在地は広島県東広島市高屋台2丁目4で、敷地面積は約29,610平方メートル、延床面積は約14,000平方メートルです。このクレアネイト東広島事業所は、サンゲツグループが掲げる長期ビジョン「DESIGN 2030」に基づき、スペースクリエーション企業への転換を実現する一環として位置付けられています。