早稲田大学ベンチャーズがPestalozzi Technologyに約3億円投資
日本最大規模の運動データを活用し、健康を科学する企業、Pestalozzi Technology株式会社に、早稲田大学ベンチャーズ(WUV)が約3億円の資金を投じました。この投資は、企業の成長を加速し、運動データの価値をさらに引き出すことを目的としています。
会社概要とその成長
Pestalozzi Technologyは2019年に早稲田大学のスポーツ科学部出身の井上友綱社長によって設立されました。井上社長は、単身でNFLに挑戦した経験を持ち、その知識を活かして活動しています。設立以来、同社は早稲田大学アントレプレナーシップセンターの支援を受け、現在では32名のメンバーを擁するまでに成長しました。この企業は早稲田大学の支援先として、特に目が離せない存在として注目されています。
運動データを価値あるものに
Pestalozzi Technologyは、「運動データを価値あるものに」を企業の目的として掲げ、2020年度から学校教育機関向けの体力テストのデジタル集計システム「ALPHA」を提供しています。2024年度には、すでに7つの都道府県、48市町村、約4200校に導入され、220万人以上の運動データを収集しています。このデータは、学校教育機関における子供たちの発育発達や体力向上に貢献すると期待されています。
資金調達の意義
投資によって、Pestalozzi Technologyは主に以下の3つのポイントで強化を図る予定です:
1.
プロダクト強化 - ユーザー体験を向上させ、運動データの利用を促進します。
2.
採用強化 - 新たな仲間を募り、サービス提供を継続的に expand します。
3.
研究活動強化 - 「日本健康・運動データ総合研究所」を設立し、企業内での研究をさらに推進します。
WUVの投資の意図
早稲田大学ベンチャーズの投資は、長期的な運動継続が健康に及ぼす影響を示すため、運動データの蓄積が不可欠であるとの認識から来ています。運動と健康の因果関係を明確にするためのデータが不足している中で、同社が保有する貴重な体力測定データは、予防医療や健康寿命延伸に向けた研究に大きな役割を果たすと考えられています。
井上社長の抱負
井上友綱社長は、今回の投資を非常に光栄に感じ、「運動データを価値あるものにするため、健康的な生活をサポートする社会の実現に向けて努力する」と述べています。彼は、運動データを正しく活用することが健康寿命の延伸につながると強調し、ALPHA事業部の成長を加速させる意気込みを示しています。
未来への期待
Pestalozzi Technologyは、学術的な研究と事業との連携を強化することで、社会に価値ある運動データを提供し続け、その成果を社会に還元することを目指しています。これにより、健康的な長寿社会の実現に寄与することが期待されています。新たな科学的および実務的知見を活かし、今後の成長がますます楽しみな企業です。