アフガニスタン地震への緊急支援
2025年8月31日深夜、アフガニスタン東部ナンガルハール県を震源とする強い地震が発生しました。この震災によって、この地域に住む多くの人々、特に小さな子どもたちが被害を受け、9月3日の時点で死亡者は1,400人を超え、負傷者は3,500人を超えるという厳しい状況となっています。さらに、約49万人がその影響を受けており、特に26万3,000人が子どもです。破壊された家屋は5,000棟以上に上ります。このような状況に対して、ユニセフ(国連児童基金)は迅速な対応を行っています。
ユニセフの緊急支援活動
ユニセフは、災害の最初の72時間が生存率や支援活動に最も影響を与えると認識し、直ちに緊急支援チームを現地に派遣しました。彼らは、現地の当局や他の国連機関と連携しながら、保健、栄養、水、衛生、子どもの保護、教育、心のケアといった幅広い分野で支援を行っています。
保健と栄養の支援
地震による負傷者のため、ユニセフは25以上の医療施設をサポートしています。そこで、2,500人近くの負傷者が治療を受け、300件以上の手術が実施されています。また、救急車35台が24時間体制で稼働し、移動式チームによる治療や栄養スクリーニングも行われています。ナンガルハール県には、栄養補助食や治療食も提供され、乳児用ミルクの調達も進められています。加えて、50万個の石けんと2万枚のベビー用毛布が配布予定です。
水と衛生の支援
被災地では、安全な飲み水と衛生環境の確保が喫緊の課題です。クナール県では、家庭用衛生キット400セットや浄水剤50箱を配布し、さらに4万個の給水タンクと3,000セットの衛生キットを提供する予定です。衛生習慣の啓発活動も積極的に行われています。
子どもの保護
地震で不安を抱える子どもたちに対し、心のケアを行うために10人のソーシャルワーカーが現地に派遣され、安全な居場所や優しい空間の提供が始まっています。離ればなれになった子どもたちの家族再会支援や一時的な保護も進められており、既に23人の無伴奏の子どもが保護され、そのうち16人が家族と再会しました。
教育の支援
子どもたちの教育の継続も重視されており、高性能テント917張を使用した仮設学習スペースの設置が予定されています。教材の提供も行い、子どもたちが学ぶ環境を整えます。
社会的保護
最も脆弱な世帯の生活再建を支えるために、人道的現金給付が計画されています。被害の大きい地域の1,600世帯以上を対象に、段階的に現金給付を行う準備が進められています。
冬期対策
冬を迎えるにあたり、防寒衣料や毛布、調理器具を含む家庭用キットが準備され、特に山間部の被災地に向けた配布が計画されています。
今後の期待と募金のお願い
また、デンマークのコペンハーゲンにあるユニセフ物資供給センターからも緊急物資が空輸される予定で、9月4日と5日に130トン以上の人道支援物資が被災地に届くことになっています。物資には医薬品や衛生用品、防寒具、テントなど、必需品が含まれています。
ユニセフはさらなる支援を行うため、協力を求めています。「自然災害緊急募金」にあなたのご支援をお願い申し上げます。
支援方法は以下の通りです。
1. クレジットカードやネットバンクからの寄付は、
ユニセフ公式サイトから。
2. 郵便局からは、振替口座00190-5-31000にて、通信欄に「自然災害」と明記してお振り込みください。
寄付金は所得税や相続税の税制上の優遇を受けることが可能で、一部の自治体では個人住民税の寄付金控除の対象にもなります。この緊急時に、ぜひともご協力をお願いいたします。