日本橋茅場町の屋上菜園「Edible KAYABAEN」の快挙
日本の金融の中心ともいえる日本橋茅場町に、サステナブルな都市環境を目指して設立された屋上菜園「Edible KAYABAEN」が、第45回緑の都市賞の都市緑化機構会長賞を受賞しました。この受賞は、都市緑化の重要性を実感させる一大ニュースです。
Edible KAYABAENとは?
2022年4月にオープンした「Edible KAYABAEN」は、東京証券会館の屋上に広がる、約600㎡の都市型菜園です。ここでは200種以上の食べられる植物が栽培されており、地域住民やオフィスワーカー、さらには子供たちにとっての教育・交流の場として機能しています。この活動は多世代が共に作り上げるコミュニティの構築と、持続可能な社会の実現を目指すものです。
持続可能な地域循環を目指して
エディブル・スクールヤード・ジャパンとの連携により、子供たちの食育を充実させるプログラムが展開されています。「育てる、食べる」という体験を通じて、自然の大切さや食の循環について学ぶ貴重な場が提供されています。土を耕し、種をまき、収穫するプロセスを通じて、子供たちは様々な学びを得ることができます。この教育プログラムは、特に都市生活を送る子供たちにとって貴重な経験となり、食育の新たな形を見せています。
緑の都市賞とは?
緑の都市賞は、1981年に創設され、緑豊かな都市づくりを推進する活動を顕彰するものです。今年の受賞作品は、樹木や花を用いた景観の改善や環境保全に取組んだ団体や企業が対象となっており、その中で「Edible KAYABAEN」は卓越した成果を上げました。受賞によって、都市緑化の推進や、地球に優しい生活環境の保全がより一層進むことが期待されています。
地域との連携による教育プログラム
「Edible KAYABAEN」は5つのメンバーシップ企業と連携し、地域の阪本小学校への授業を提供しています。これにより、オフィスワーカーや地域住民、さらには子供たちが共に集い、交流できる場が形成されています。メンバーシップ企業としては、いちよし証券やフジ日本、三菱倉庫などが名を連ねており、それぞれが地域社会の発展に貢献しています。
イベントとコミュニティの形成
カヤバエンでは、地域住民や働く人たち向けに多様なイベントが毎月開催されており、プロジェクトに関わる人々がつながる場としています。この運営管理は一般社団法人エディブル・スクールヤード・ジャパンや株式会社ユニバーサル園芸社が行い、各種イベントを通じて皆さんの参加を促進しています。
今後の展望
「Edible KAYABAEN」は、都市の中での緑の重要性を認識し、持続可能な地域づくりを進めるお手本となることを目指しています。今後も「誰もが居場所を持てる街」づくりに取り組み、「コト始めの街」としての活動を広げていく意向です。この屋上菜園は、都市と自然、そして人々をつなぐ架け橋としての役割を担っていると言えるでしょう。
私たち一人ひとりの手の中にある未来を大切に育て、次の世代に受け継いでいくことが急務です。「Edible KAYABAEN」は、その実現に向けた象徴として、これからも発展し続けるでしょう。