環境に優しい自動車部品
2025-09-12 17:25:59

ホンダと三菱ケミカルが手がける環境に優しい自動車部品とは

環境への配慮と革新の融合



三菱ケミカルとホンダが連携し、その成果として新型軽乗用EV「N-ONE e:」にアクリル樹脂リサイクル材が採用されることが発表されました。このリサイクル材は自動車用品業界で初めての取り組みであり、2025年9月12日に発売される予定です。

アクリル樹脂リサイクル材の特性



アクリル樹脂、正式にはポリメチルメタクリレート(PMMA)は、熱分解によって原料であるメチルメタクリレート(MMA)に戻せる特性を持っています。この特性は、簡単に言えば、新しい素材を作るためのリサイクルが可能であり、環境負荷を低減する強みがあります。

これまで、使用済み自動車から回収されるアクリル樹脂は、品質の安定性や再利用の難しさから、十分にリサイクル利用されていませんでした。そのため、三菱ケミカルは2021年からマイクロ波化学株式会社との共同研究を行い、マイクロ波を用いた熱分解リサイクル技術を開発してきました。この技術の確立によって、品質の高い再生アクリル樹脂を生産する道が開かれたのです。

ホンダとの連携による実証実験



さらに、Hondaおよび北海道自動車処理協同組合と連携して、アクリル樹脂の水平リサイクルを目指す実証実験を実施しました。この実験では、異物が混入しない回収方法や、バージン材(新素材)と同等の品質を持つ再生技術が確立され、製品へのリサイクル利用が具体化しました。

N-ONE e:用のドアバイザーに使用されるこのリサイクル材は、製造及び廃棄時のCO2排出量を削減し、持続可能な資源循環を実現することに寄与しています。

サステナブルな未来に向けて



三菱ケミカルは、今後もアクリル樹脂のさらなる技術開発を進め、環境に配慮しながらも顧客を感動させる「グリーン・スペシャリティ企業」を目指しています。その取り組みは、サステナブルな社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

このような新たな技術革新が進むことで、自動車業界全体が環境問題への対応を強化していくことが期待されます。これからの自動車は、環境に優しいだけでなく、魅力的なデザインや性能も兼ね備えた未来の形へと進化していくのです。私たちは、その変化を見逃してはなりません。


画像1

会社情報

会社名
三菱ケミカル株式会社
住所
東京都千代田区丸の内1-1-1
電話番号
03-6748-7140

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。