あまいろ商店の誕生
4月24日、大分県別府市に新たな形のスーパーマーケット「あまいろ商店」がオープンしました。この店舗は、値札のない独自のシステムを導入し、食品ロスと食の貧困という二つの社会問題を同時に解決することを目指しています。
日本の食生活の現状
近年、日本では食べたいものがいつでも手に入る一方で、食べられるのに廃棄される食品も多く存在します。農林水産省によると、毎年日本国内で廃棄される食品の量は612万トンにも上ります。この量は深刻で、多くの人々に考えさせるべき現実です。
また、経済格差が広がる中で、食の貧困が増加しています。厚生労働省の報告では、7人に1人の子どもが貧困状態にあることが示されています。このような背景から、あまいろ商店は地域密着型のスーパーマーケットとして、社会問題について考えるきっかけを提供することを目指しています。
あまいろ商店のコンセプト
あまいろ商店は、以下の3つの目標を掲げています。
1. フードロスと食の貧困を同時に解決する。
2. 社会問題への認知を高めるきっかけを提供する。
3. 社会を変えたい人々が行動を起こせる場所を作る。
この店では、来店者が自由に金額を設定し、好きな食品を選ぶ「お気持ち箱」の仕組みを採用しています。このユニークなシステムは、値札がないことで、訪れた人々に自己表現を促します。
具体的な取り組み
あまいろ商店では、規格外の野菜や果物、また品質に問題のないが廃棄される食品を集めています。これらは、主に善意の寄付によって成り立っています。例えば、規格外の野菜など、廃棄されるはずだった食材が並びます。
これまでの活動では、APUの学生たちを中心に、2020年には「無料のスーパーマーケット」や「値札のないスーパーマーケット」といったイベントを大分県内で開催し、多くの人々に支持されました。これらの試みは、約600名の方々に利用され、地域への関心を高めることに成功しました。
今後の展望
あまいろ商店は、毎週土曜日の午後2時から午後6時まで営業しており、今後1年間の継続が目標です。どのような食材があるかは当日までわからないため、来店する楽しみが増すことでしょう。さらに、夏頃には新たなイベントも予定しています。
クラウドファンディングも実施しており、リターンにはデザインされたTシャツやハンカチがあります。この活動に興味のある方は、ぜひ参加してみてください。
まとめ
あまいろ商店は、私たちの身近なところから社会問題を考える場所として、ユニークなアプローチで日々の生活に新しい風を吹き込むことでしょう。これからの活動にも注目です!
参考リンク
あまいろ商店 Instagram
あまいろ商店 Facebook