令和七年「黒豆奉納式」が上野東照宮で盛大に開催
2025年12月12日、上野東照宮の金色殿にて、令和七年「黒豆奉納式」が盛大に執り行われました。このイベントは、フジッコ株式会社が設立した「黒豆奉納実行委員会」によって実施され、江戸時代に篠山藩から黒豆が徳川幕府に献上されていた歴史を再現するものです。出席者には徳川宗家の第19代当主である徳川家広氏や、俳優の松平健氏が名を連ね、今年の新穀の豊穣を報告し、来年のさらなる実りと関係者の健康を祈願しました。
実施の背景と食育への配慮
フジッコは「5つの健康」をビジョンとして掲げ、その中核に「健康提供」と「健康社会」を位置づけており、日本の食文化の発展に貢献することを目指しています。2023年に和食が世界文化遺産に登録されてから10周年を迎え、黒豆の栄養や美味しさを広めることを目的として「黒豆奉納実行委員会」が設立されました。今回は江戸時代に黒豆が広く知られるようになった歴史に倣い、160年ぶりに「黒豆奉納式」として復活したことが特筆されます。
さらに、昨年からは丹波篠山市の篠山城から上野東照宮までの運搬の安全祈願を行う「出立式」も実施。12月9日にはこの出立式が行われ、黒豆を道中の御守りとして携帯し、公共交通機関を利用して運搬する特別な ritual が行われました。この慣習は、古来より「大豆」が邪気を払う魔除けとして用いられてきたことに由来しています。
セレモニーの様子と参加者の声
奉納式には、フジッコの代表取締役社長である福井正一氏、株式会社小田垣商店の小田垣昇氏が参加し、江戸時代に献上された黒大豆「丹波黒」が神事に則って奉納されました。松平健氏は「黒豆鞘とり」と呼ばれる、黒豆を鞘から取り出す儀式を実施しました。普段あまり見ることのない光景に、参加者たちは興味津々でした。
また、奉納式後には松平氏が選んだ、新年を祝う俳句の発表も行われました。俳句「黒豆や 輝く希望 ひとつまみ」は、新年を象徴するテーマを持ち、イベントにぴったりの一句として耳目を集めました。
さらに、松平健氏は「黒豆つかみゲーム」に参加し、昨年の31粒から24粒と寒さの影響で少し減少したものの、楽しさと緊張感に溢れたイベントとなりました。このゲームには来場者も参加でき、上野東照宮の来訪者たちは、松平氏からの「黒豆のふるまい」を受け、その交流を楽しんでいました。
この「黒豆のふるまい」には、丹波黒黒豆の歴史を知るための小冊子とフジッコ製の黒豆が数量限定で配布され、観客からは喜びの声が上がりました。また、「黒豆つかみゲーム」参加者には、オリジナルの黒豆御守りが贈呈されるという特典も用意されました。
「黒豆ふるまいイベント」の詳細
令和七年「黒豆奉納式」の終了後、上野東照宮では12月12日から14日までの期間、黒豆のふるまいや黒豆つかみゲームが実施される予定です。この取り組みは、黒豆の魅力を広く知ってもらうことを目的としており、多くの方々に参加していただくことを期待しています。
- - 日時: 2025年12月12日(金)~14日(日)13:00~16:00
- - 場所: 上野東照宮 神楽殿前
- - 内容: 黒豆フォトスポット、黒豆のふるまい、黒豆つかみゲーム
- - 主催: 丹波黒黒豆奉納実行委員会、株式会社小田垣商店、一般社団法人丹波篠山市観光協会、フジッコ株式会社
- - 後援: 丹波篠山市
※黒豆のふるまいは数量限定のため、無くなり次第の終了となりますのでご注意ください。