オラクルが発表した新しいAI機能がアプリ開発を加速する
オラクルが2024年9月13日にラスベガスで開催されたOracle CloudWorldで、新しいAI機能を発表しました。この新機能は、顧客がOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用してアプリケーションを迅速に開発し、展開するための支援を目的としています。特に「Oracle Code Assist」というAIコード・コンパニオンは、開発者の生産性を高める重要な役割を果たします。具体的には、JavaやPython、JavaScript、Rust、Rubyなど、さまざまなプログラミング言語に対応したインテリジェントな提案を行うことで、開発者が日常のタスクを効率的に遂行できるようになります。
「Oracle Code Assist」は、JetBrains IntelliJ IDEAやMicrosoft Visual Studio Codeといった人気のある開発環境にプラグインとして統合されており、開発者が使用する際の便利さを追求しています。このツールの導入により、従来の煩雑なプロセスを簡素化し、素早く高品質なコードの作成をサポートします。さらに、開発者は定型的な作業から解放されることで、より創造的な部分にリソースを割り当てられるようになるのです。
また、OCI Kubernetes Engine(OKE)の機能強化により、大規模なAIワークロードのトレーニング、デプロイ、管理がさらに容易になります。これは特に、複雑なAIプロジェクトにおいて、開発者が迅速に反応し、調整できる能力を提供します。具体的には、Ubuntuのサポートや、Oracle Cloud Guard Container Securityの強化など、あらゆる面でのユーザー体験を向上させるための機能が追加されています。
オラクルのスダー・ラガヴァン(Sudha Raghavan)は、新機能が開発者の作業時間を削減し、アプリ開発を加速する手助けをする旨を述べています。実際に、オラクルの各種機能を利用している企業は、彼らの業務の質を高め、労力を軽減していると報告しています。例えば、株式会社野村総合研究所(NRI)は、数千にのぼる実獲得中のJavaアプリケーションを持っており、Oracle Code Assistを通じてアプリケーションの更新や新規構築をより効率的に行えることに期待を寄せています。
ゲーム向けAIプラットフォームを運営するInworldも、この機能を活用することで、開発者が本来の業務に集中できるようになったと語っています。短期間でのトラフィック増加に備えるため、OCI Kubernetes Engineを使ったAIワークロードのオーケストレーションによって、インフラ管理から解放されたと評価しています。8x8という通信ソリューション企業でも、数多くのKubernetesマイクロサービスを利用し、簡易化された管理業務により新しいソリューション提供に集中できるようになりました。
医療分野では、GeneDxがOCIにプラットフォームを移行し、効率化とコスト削減を実現。また、AIに基づくエクソーム検査およびゲノム検査でのスピード向上が期待されています。こうした事例は、オラクルの新しいAI機能が多様な業種に受け入れられ、実際のビジネスにおいて大きな影響を与えることを物語っています。
オラクルの最新技術が、まさにソフトウェア開発の未来を切り開く鍵になることでしょう。これからどのように各業界での応用が進んでいくのか、ますます注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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日本オラクル株式会社
- 住所
- 東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センター
- 電話番号
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03-6834-6666