2024年度下半期の活動報告と2025年度の展望
築地本願寺の賑わいと新宗務長のご挨拶
2024年度下半期の活動を振り返ると、訪日外国人旅行者の数が過去最高の約3600万人に達し、築地の街はいつも活気にあふれていました。本願寺の境内には多くの方が訪れ、外国人観光客にとっても特別な場所となっています。この活気の中、新しい宗務長として就任した竒山明憲氏がどのような展望を持っているのか、お話を伺いました。
竒山氏は大阪・高槻市で長年住職を務め、築地本願寺に新たに就任することになりました。東京での勤務は初めての経験ですが、築地本願寺に強い魅力を感じ、就任を決意しました。彼は、「築地本願寺は多くの人々にとって特別な場所で、古くから続く伝統の中で新しい挑戦をしていきたい」と語ります。
また、築地本願寺は信仰の場であることを強調し、誰もが気軽に訪れることのできる開かれた空間を目指しています。「生きづらい」と感じる方々に向けて、温かみのある繋がりを持てる機会を設けていくというのが彼のメッセージです。
活動報告:2024年度下半期の成果
銅板懇志額による修復工事
2024年度下半期において、築地本願寺本堂の屋根修復工事に向けて、銅板懇志を募りました。おかげさまで、総額75,170,000円を集め、2,806件の応募をいただきました。新しい銅板で屋根をかぶせる工事が進んでおり、寄付者のお名前は全て屋根の一部に刻まれます。
建物の保存修理工事
築地本願寺は創建から90年、老朽化も目立ってきています。そのため、耐震補強工事やトイレの改修、エレベーターの設置など、様々な工事が進行中です。騒音や通行規制で皆様にご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、2026年の完成を目指して鋭意努力しています。
年末年始の行事と新春の祝い
年末には恒例の除夜会を行い、「除夜の鐘」をついたり、ホットミルクなどを楽しむ機会を提供しました。元旦会も盛大に行われ、多くの方が集まりました。宗務長の新年の挨拶や特別法要も行われ、約2万人がご参拝されました。
2025年度のプラン:平和に向けた新たな取り組み
へいわフォーラム2025
2025年には太平洋戦争終結から80年を迎えることを記念し、「へいわフォーラム2025」を実施することが決まりました。ノーベル平和賞受賞者を招いた講演やパネルディスカッションを通じて、平和の重要性を再確認する場を設けます。このフォーラムは多くの参加者が平和について考える機会となるでしょう。
オンライン法要の継続
新型コロナウイルス感染症の影響で始まったオンライン法要は、近年でも需要が高まっています。遠方の方やご高齢の方にもアクセスしやすいこの法要は、一人でも多くの方に法事のご縁を提供するために、2025年度も引き続き行っていきます。
まとめ
築地本願寺はこれからも、誰もが訪れやすく、親しまれる場所であり続けるため、様々な活動を展開していきます。2025年度には新たな取り組みも進めていく予定ですので、ぜひお越しいただき、直接その目で体験していただければと思います。皆様との新しい出会いを心より楽しみにしています。