株式会社テラーノベル(東京都港区)は、株式会社トーハン(東京都新宿区)と協力して、2024年度内に新たなコミックレーベル「テラーコミックス」を立ち上げると発表しました。このレーベルでは、テラーノベルの人気作品から11タイトルがコミカライズされ、電子コミックとして配信される予定です。
テラーノベルは、スマホからアクセスできる小説共有プラットフォームとして、約900万作品が投稿されています。これまで、日本の豊かな創作文化を活かしきれていないという課題に対し、新しいIPを生み出すことを目指しています。コミカライズや映像化を通じて、テラーノベルから生まれる作品群が国内外で評価されることを期待しています。
新設される「テラーコミックス」の第1弾として、特に人気のある作品、例えば『100回殺される私』や『不可解な商品にまつわる議事録』などがリリース予定です。これらの作品は、電子コミックとして配信された後、反響が良ければ紙の本としても販売されることが見込まれています。
トーハンの齊藤常務は、「スマートフォン時代に適したクリエイティブなコンテンツを作り出し、販売チャネルを拡大することが目標です。テラーノベルは、我々が信頼を寄せるプラットフォームの一つであり、両社が協力して良質な作品を電子書籍として届けていきます」と述べています。
特に、テラーノベルがもつ80万人規模の作家登録は、選りすぐりのコンテンツを生み出すための大きなアドバンテージとされています。この取り組みを通じて、電子と紙の両方で作品が展開され、新しい時代のIPが生まれ育つことが期待されます。
テラーコミックスによる具体的なコミカライズ作品は、まず11のタイトルが予定されています。これにより、テラーノベルの人気作が新たな形で楽しめるようになると同時に、読者に向けた選択肢も広がります。この共同プロジェクトは、トーハンの出版社・書店ネットワークを最大限に活用し、さらなる展開を見込んでいます。
今後も両社はスムーズな連携を図り、新しいIPの創出を進めていく方針です。これにより、日本のクリエイターがその才能を発揮しやすくなる環境が整い、最終的にはドラマや映画などのメディア作品にも展開されることを目指しています。日本の創作文化を世界に広めるための新たな一歩として、テラーコミックスの動きには是非注目していきたいところです。