物流業界の未来を切り開く「ロジスグラス」の驚異的進化

2024年問題が迫る中、物流業界は新たな課題に直面しています。人手不足や作業効率の悪化など、多くの問題が山積みである中、株式会社コーユービジネスが開発した「ロジスグラス」がその解決策として期待されています。このスマートグラスシステムは、倉庫業務や配達作業を大幅に改善し、業務の効率化に寄与することを目指しています。

倉庫業務における革新

従来の倉庫業務では、荷入れ作業やピッキング作業において、作業者の熟練度によって作業速度に大きな差が生じていました。特に新しく入った作業員にとっては、作業の難易度が高く、大きな負担となっていました。「ロジスグラス」を導入することで、作業者は荷物に貼られた商品コードを読み取るだけで、瞬時に通路番号や格納エリア、棚番号、商品名を目の前に表示されます。これにより、初めての作業でも作業がスムーズに行えるようになり、労働時間も最大で50%短縮できる可能性があります。

配送業務での効率化

拠点間配送においても、「ロジスグラス」が役立ちます。混載や積み込みの効率を上げるためには、運搬する荷物を迅速に整理する必要があります。ベテラン配送担当者のスキルに依存していた作業も、「ロジスグラス」を使用することで、積み込み順を瞬時に表示できるようになります。このシステムは、若手社員や女性の採用を促進し、物流業界の人手不足の解消にもつながるでしょう。

ラストワンマイルの課題解決

コロナ禍の影響で、戸口配送や置き配が普及していますが、この過程で誤配トラブルが急増しました。「ロジスグラス」は、この問題にも対応しています。荷物の配達経過を動画で撮影し、サーバに保存する機能があるため、トラブル発生時も迅速に原因を特定できます。これにより、顧客へのサービスを向上させることが期待されます。

今後の展開

「関西物流展」での出展を通じて、コーユービジネスは物流業界の実態を把握し、現場のニーズに応じた改良を進める計画です。「ロジスグラス」を物流業界以外への拡張も視野に入れており、多様な業務への活用を行いたいと考えています。さらに、開発に協力してくれた企業には特定の期間、無料でシステムを利用できるチケットが贈呈されます。

担当者コメント

システム部の担当者は、AR技術の背景について触れ、当社が小学生向けプログラム学習用教材を開発した経験が、この物流ソリューションにも活かされているとコメントしています。また、営業企画部の高取氏は、インターネット通販の増加に伴い、配送業務がますます重要になる中、社会的意義のあるソリューションを提供できることを誇りに思っていると述べています。