革新的な医療プラットフォーム「PHRONTIER」が挑む肺癌術後の新たな研究

キュアコード株式会社が提供する「PHRONTIER」は、医療分野での革新的な臨床研究管理システムプラットフォームとして脚光を浴びています。特に、静岡県立静岡がんセンターが行う「肺癌術後PHR推移の研究」において、このプラットフォームが採用されることとなりました。これは、肺癌手術後の患者さんの長期的な経過をウェアラブル端末を活用してモニタリングする取り組みであり、医療現場における新たな選択肢を提示するものです。

研究の背景

近年、医療においては客観的な指標を基にした評価がますます重要視されています。中でも「デジタルバイオマーカー」は、がん治療後の経過観察において、患者の日常生活における活動量や睡眠の質といったデータを収集し、分析することが求められています。これにより、手術法の向上や予後予測がより正確に行われることが期待されています。

本研究では、肺がんの手術後、患者さんの日々の健康状態を客観的に把握し、長期的にモニタリングすることが目指されています。しかし、複数の医療機関が参加する多施設共同研究では、データの効率的かつ統一された管理が課題です。

本臨床研究の概要と「PHRONTIER」採用の経緯

今回の臨床研究は、日本臨床腫瘍研究グループ（JCOG）のもと、全国の30医療機関が参加し、肺がん手術を受けた患者さんにウェアラブル端末「Fitbit Inspire 3」を装着し、心肺機能や活動量、心拍変動、睡眠パターンなどのデータを取得します。これらのデータをもとに、術後の回復過程や合併症との関連性を明らかにすることを目的としています。

「PHRONTIER」は、これらのデータを一元管理し、研究参加者と研究者にとって使いやすいインターフェースを提供します。「PHRONTIER」を活用することにより、データ収集の効率や信頼性が向上し、研究の進行がスムーズになることが期待されています。

キュアコードの貢献

キュアコード株式会社の代表取締役、土田史高氏は「静岡がんセンターの先進的な取り組みに『PHRONTIER』が採用されたことを大変光栄に思います。この研究はデジタルバイオマーカーを活用し、次世代の医療の可能性を示しています」と述べています。この研究が肺がん患者の生活の質の向上に寄与することが期待されています。

関係者のコメント

静岡がんセンターの医長、勝又信哉氏は「この研究は、患者さんの日常生活に寄り添った術後ケアを目指しています。データに基づく新たな視点から患者の健康状態を理解したい」とコメントしています。データの収集・分析を通じて、肺がん治療後の新たなエビデンス創出に寄与することが期待されています。

今後の展望

本研究はウェアラブルデバイスと高度なITプラットフォームの組み合わせにより、臨床研究の新たな地平を開こうとしています。得られる客観的データは、新たなデジタルバイオマーカーの発見を促進し、疾患の早期発見や予後予測の精度を向上させることに貢献するでしょう。

さらに、「PHRONTIER」を通じてデータ管理の効率が向上し、臨床研究の活動が活性化されることで、より多くの患者が研究成果の恩恵を受けることが期待されます。キュアコードは、この研究を通じてデータ駆動型の新たな医療を実現し、患者の健康をサポートしていく所存です。

PHRONTIERとは

PHRONTIERは、PHRデータをもとに臨床研究や診療を支援するアプリの開発を行っています。ユーザーの健康データを連携させることで、運用コストを抑え、患者へのサポートも充実させることが可能です。今後も全国の医療機関に導入が進むことが期待されています。詳細は公式ウェブサイトで確認できます。

PHRONTIERについてもっと知る

キュアコード株式会社は2011年に設立され、医療・介護・健康の分野でIT技術を駆使したベンチャー企業として、全国の自治体や研究機関との協力を活発に行っています。