鳥羽商船高専、ブルーカーボン計測システムが特別賞受賞
三重県鳥羽市にある鳥羽商船高等専門学校が、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の支援の下で開発した「ブルーカーボン貯留量の自動計測システム」が、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム主催の「MCPC Award 2025」においてアカデミー特別賞を受賞しました。この表彰式は令和7年11月26日に東京プリンスホテルで行われ、情報機械システム工学科の江崎修央教授がその栄誉を受けました。
MCPC Awardについて
MCPC Awardは、モバイルコンピューティングやIoT/M2Mシステムの普及を促進することを目的とした表彰制度です。このアワードは、業務の効率化や顧客満足度の向上など、業界に大きな影響を与えるケースを讃えています。今回の受賞は、鳥羽商船高専の学生たちがアンカーとなり、開発に取り組んできた成果によるものです。
システムの特徴と取り組み
受賞したシステムは、藻場の繁茂状況を自動で計測し、炭素貯留量を算出することを目的としており、低コストで高い機動性を誇ります。具体的には、船に取り付け可能な水中カメラと映像収集装置を用いて、複数の船での計測を実現しました。この方法により、効率的なデータ収集が可能となり、地域の海洋環境保全や脱炭素社会の実現に貢献しています。
さらに、このプロジェクトは三重大学、水産研究所、鳥羽市、KDDI株式会社などとの共創によって進められています。そのため、海洋DXの研究開発と導入促進における先駆的な事例ともなっています。
試験運用と今後の展開
現在、この自動計測システムは三重県の鳥羽・志摩地域で試験運用が進められています。この取り組みは、地域社会における海洋環境の保全や持続可能な開発に寄与することを期待されています。システムのさらなる展開が進むことで、より広範な地域での実用化が図られるでしょう。
鳥羽商船高専の歴史
鳥羽商船高等専門学校は、明治8年(1875年)に設立されて以来、日本における商船高専の中で最も古い伝統を誇ります。商船学科と情報機械システム工学科を有しており、学生に対して科学的思考と高度な専門知識を授け、地域社会から国際的な舞台で活躍できる技術者の育成を行っています。
同校のウェブサイトは
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