美ら地球の挑戦:自然エネルギー100%の切替え
美ら地球が運営するSATOYAMA STAYを含む全ての施設が、完全に自然エネルギーへ切替えられました。この取り組みは、持続可能な観光を求める時代の流れに乗り、環境に配慮した新しい観光スタイルを提供するものです。
背景
美ら地球は2020年にツアー事業の10周年を迎え、新たに分散型ホテル事業としてSATOYAMA STAYを始めました。オーバーツーリズムによる観光地の負担が増大する中、持続可能で環境にやさしい観光の重要性が広く認識されています。このため、国際的な観光標準であるGSTC認証の取得を目指し、電力供給を100%自然エネルギーに切替える決断を下しました。
ハチドリ電力の導入
美ら地球は「ハチドリ電力」を導入しました。この電力会社は、電気料金の1%を認定NPO法人Teach For Japanに寄付する仕組みを持っています。これにより、美ら地球は地域の社会問題にも貢献できると考えています。
代表取締役の山田拓氏は、「持続可能な観光を推進するため、自然エネルギーの利用が重要だと考え、ハチドリ電力を選びました。この電力供給方式によって、CO2排出の削減に貢献できるだけでなく、新たな自然エネルギー施設の建設や社会貢献に寄与できることを楽しみにしています」と、期待を寄せています。
SATOYAMA EXPERIENCE
美ら地球は2010年に「飛騨里山サイクリング」を始まりとして、2014年から「SATOYAMA EXPERIENCE」としてリブランドしました。年々参加者が増加し、外国人観光客から高く評価されています。口コミサイトTripadvisorでは、9年連続Certificate of Excellenceを受賞し、地域へのインバウンド促進に貢献しています。
多様な受賞歴もあり、環境省の「五感で楽しむまち大賞」環境大臣賞や、エコツーリズム大賞の特別賞を受賞しています。これらの受賞は、美ら地球が地域資源を最大限に活かした宿泊や体験を提供している証です。
会社の理念
美ら地球は、「クールな田舎をプロデュースする」というミッションのもと、岐阜県の飛騨古川で2007年に設立されました。地域の自然や文化を大切にしながら、里山を活かしたツーリズム事業を展開しています。さらに、ボランティア活動や地域資源の維持活動も行い、地域社会との連携を深めています。
代表は、SATOYAMA EXPERIENCEを通じて地方創生に寄与しながら、全国の観光振興にも関与しています。観光庁等の委員会で有識者として意見を述べたり、著書を出版するなど、幅広い活動を展開しています。
美ら地球が進める自然エネルギーへの取り組みは、観光業界にとって一つの成功事例となるかもしれません。持続可能で魅力的な観光地を求める多くの人にとって、さらに注目の的となることでしょう。