栃木県益子町が、観光分野で新たな注目を浴びています。一般社団法人ましこラボが運営する「益子町観光公式Instagram(@mashiko.official)」のフォロワーが4.8万人を超え、年間で約9.2億円の経済効果を記録しました。
益子町の魅力
益子町は、江戸時代から続く「益子焼」で有名ですが、これだけではありません。町内にはカフェが50軒以上もあり、焼き物の歴史とともに独特のカフェ文化が育まれています。このため、特に女性を中心に多くの観光客を魅了しています。ましこラボは、この魅力をSNSを通じて広めるため、デジタルプロモーションを強化してきました。2年間でフォロワー数は益子町の人口(約2万人)を超え、全国トップクラスのアカウントに成長しました。
経済効果の調査
今回、Instagramが益子町に与えている経済効果を定量的に調査しました。結果、年間の総経済効果は約9億2,390万円に達しました。この数値は、Instagramの投稿をきっかけに町を訪れた観光客の消費金額から算出されています。
フォロワーの影響
特に注目すべきは、フォロワーが1人増えるごとに経済効果が約19,000円増加するという点です。これからもフォロワー数の増加が、益子町の観光消費にとって重要であることが示されています。
投稿の影響力
調査によれば、「益子町観光公式Instagramの投稿をきっかけに来訪した人」は約46%に達しました。直接の来訪につながらない場合でも、訪問時の情報収集に利用されるケースも多く、これらの数値はInstagramが観光情報を発信する有効なツールであることを裏付けています。
今後の展望
「益子町観光公式Instagram」は、地域の魅力を発信し続けるため、さまざまな活動を展開してきました。陶器市や花畑の情報、地域の事業者とのコラボ、フォトコンテストなど、利用者の興味を引くアプローチが功を奏しています。今後もSNSを活用して益子焼や観光情報を発信し、さらなる観光客誘致を目指す姿勢を貫いていく方針です。
担当者のコメント
事業責任者の藤沼俊輔氏は、Instagramの運用において観光集客を重要な柱として位置づけており、単なるフォロワー数の増加だけでなく、経済効果を定量的に示すことが目的であるとしています。今後は、更なる強化策を講じて町内の観光環境を充実させていく意向です。
運用担当者の六本木信幸氏も、観光消費の増加を目指して常に顧客の視点を重視した発信を続けていることが、成果に結びついていると述べています。
益子町は今後も、多様な魅力を引き出しながら観光事業を展開していくことでしょう。