光通信技術の進化を支える新たなソリューション
アンリツ株式会社は、データセンターの高速化を実現するために新しいオプション、60 GHz光サンプリングオシロスコープ「MP2110A-080」を発表しました。この製品は、特に次世代の光トランシーバにおいて要求される800Gから1.6Tの伝送品質評価を可能にし、AI技術の進化に伴うニーズに応えています。
開発の背景
最近のAIデータセンターの拡大により、通信速度は急速に進化しています。従来の800Gから、現在の1.6Tへとシフトし、伝送速度も50 Gbaud(100G/Lane)から100 Gbaud(200G/Lane)に上昇しています。そのため、光トランシーバの評価には、より高い周波数に対応した広帯域の光サンプリングオシロスコープが不可欠となりました。これに応える形で開発された「MP2110A-080」は、技術革新を支える重要な役割を果たします。
主な製品特長
この新型オシロスコープは、次世代の400G、800G、1.6T対応の光トランシーバの開発や製造での使用を想定して設計されており、以下の特長があります:
1. 高確度PAM4 TDECQ測定
PAM4信号に対応したリファレンスレシーバとして、120 Gbaudまでの信号を正確に測定できる性能を兼ね備えています。従来のモデルで培った高精度な測定技術により、TDECQ評価の信頼性が向上しました。
2. 4チャネル同時測定による効率化
4つの光信号を同時に測定できることで、測定時間の短縮を実現し、作業の効率化を図ることができます。複数のチャネルを一度に評価することができ、全体的な生産性の向上に繋がります。
3. 高速測定の生産性向上
サンプリング速度が従来モデルの4倍に向上しており、これによって測定時間のさらなる短縮が可能です。安定したPC内蔵の動作により、開発や製造現場での生産性を飛躍的に向上させます。
4. ソフトアップグレードオプション
初期導入コストを抑えるために、2チャネルオプションを用意し、将来的に4チャネルモデルへとソフトウェアアップグレードが可能です。これにより、企業は予算や評価環境に応じた柔軟な導入ができるのです。
展示会や国際シンポジウムへの出展
新たな「MP2110A-080」は、2025年9月10日、中国で開催される「China International Optoelectronic Exposition(CIOE 2025)」で参考出展される予定です。また、9月28日から10月2日まではデンマーク・コペンハーゲンで行われる「The European Conference on Optical Communication(ECOC 2025)」にも出展するとのことです。
この製品は、光通信分野のインフラ品質を保証するための強力なサポートとなることが期待されています。
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