ソーシャルギフトの新たな傾向とギーバー型の特徴
2025年版のソーシャルギフト利用実態調査によると、近年のギフト文化が変化し、「ギーバー型」と呼ばれる贈ることが多い人々の実態が明らかになりました。この調査は、全国の15歳から59歳の男女を対象に行われ、2,250名の参加者から得られたデータを元にしています。
調査の結果、全体の66.8%が「バランス型」に分類され、26.9%が「ギーバー型」、残りの6.3%が「テイカー型」となっています。この中で、ギーバー型は特に注目すべき存在です。
ギーバー型の贈り方の頻度
ギーバー型の44.5%が年に4回以上ソーシャルギフトを贈ることがわかりました。具体的には、年4〜6回が29.3%、年7〜11回が8.1%、月に1回が5.1%など、その贈る頻度は他のタイプと比較して非常に高い傾向にあります。
これに対し、バランス型は年に4回以上贈る割合が8.7%、テイカー型では11.3%に過ぎません。特にギーバー型は、贈りたい気持ちが強く、ソーシャルギフトを日常的に楽しむ層であることが分かります。
価格帯の多様性
ギーバー型は、そのギフトの価格にも特徴があります。調査によると、31.7%の人が1,000円から2,000円未満のギフトを贈ったことがあると回答し、最も高い割合を占めました。続いて、3,000円から5,000円未満が30.2%、500円から1,000円未満が28.4%と、ある種のプチギフトを贈る傾向も強いです。
また、ギーバー型の11.7%が1万円以上の高額ギフトを贈った経験もあり、幅広い価格帯での利用が見て取れます。これは、シーンや相手との関係性に応じて、柔軟に選ぶ姿勢を示しています。
ギフト選びの基準
ギフトを選ぶ際の基準もギーバー型に特有の特徴があります。「自分が良いと思ったものを贈る」と答えた人は43.5%と、バランス型(34.9%)、テイカー型(34.5%)を上回る結果が出ました。ギーバー型は相手の好みを考える一方で、自らの価値観や美的感覚を重視する傾向にあります。
加えて、予算を考慮しながらギフトを選ぶ人も多く、56.5%が「予算に合わせる」と回答しました。このことから、ギフト選定プロセスは、自分の好みと相手のニーズを調和させるものだと推察されます。
ギフト文化の進展
ギフトモール オンラインギフト総研の所長である小川安英氏は、ギーバー型の利用者が多様な価格帯でソーシャルギフトを使いこなしており、日常生活での頻繁な贈り物の需要を示すものだと分析しています。現代のギフト文化の新しい波は、私たちの社会において「贈ること」の価値を再定義しているようです。
今後も、ギフト文化の変化に注目しつつ、ソーシャルギフトが私たちの生活にどのような影響を与えていくのか、見守っていきたいと思います。