1,000年の歴史を持つ『実語教』が蘇る
日本人の道徳教育において重要な位置を占めてきた『実語教』。著者の齋藤孝氏はこの書籍を「日本人千年の教科書」と名付け、その理由として日本人が長い歴史の中でこの教えを学び続けてきたからと説明しています。本書『子どもと声に出して読みたい「実語教」』は、まさにその教えを現代の子供たちに伝えるために編集されています。
1.『実語教』の歴史
『実語教』は平安時代から明治初期にかけて、1,000年以上にわたって日本人に親しまれてきた道徳教科書です。その内容は「山高きが故に貴からず」に代表されるように、実践的な知恵と倫理観を育むものです。特に江戸時代には寺子屋で広く使用され、多くの子供たちに影響を与えてきました。
著者は、「学問の重要性」や「礼儀の大切さ」など、人生の指南ともなる教えが詰まった内容を紹介します。この教科書は、子供たちが自己の成長や人間関係について深く考えるきっかけとなります。
2.現代における『実語教』の価値
現代では、家庭教育や学校教育においても『実語教』の教えが注目されています。特に、家庭での教育に役立つ教材としての利用が推奨されています。書籍には、親子で素読を楽しむための総ルビの専用ページも用意されており、親子のコミュニケーションを深めるためにも最適です。
さらに、学校教育の副読本としても、本書は多くの教師や教育関係者に評価されています。道徳教育が再評価されつつある中、子供たちに必要な価値観を身につけさせるための指導書として、大変おすすめです。
3.『実語教』が伝える教え
『実語教』には、親や兄弟、目上の人に対する礼儀、学問の尊重、そして人としての生き方を考えさせる内容が豊富に盛り込まれています。特に、身近な存在である家族との関係について考えることが、子供たちにとって大切なことだと言えるでしょう。
著者の齋藤氏は、これらの教えを通じて、子供たちが自分自身をどう生きるべきかを考えることを期待しています。そして、その考えを家庭や学校で実践することで、より良い社会を築く一助となることを目指しているのです。
4.書籍情報
本書『子どもと声に出して読みたい「実語教」』は、2013年に発売され、価格は1,470円(税込)となっています。著者は明治大学教授である齋藤孝氏。今後の教育現場においても、この千年にわたる教科書の価値はますます高まることでしょう。教育に携わる全ての方におすすめしたい一冊です。
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