新規事業担当者選定に潜むスキルギャップと外部人材の活用法
株式会社ビザスクが実施した「新規事業担当者の選定についてのアンケート」では、企業の経営責任者や新規事業開発の責任者101名からの回答を得て、現場での課題やギャップが浮き彫りになりました。本稿では、この調査結果から導き出される新規事業担当者選定の現状と外部人材活用の重要性を取り上げます。
経営陣の本音
調査の結果、約6割の経営者が自社の新規事業担当者に必要なスキルが不足していると感じていることが明らかになりました。具体的には、必須のスキル1位に挙げられた「戦略立案」が、実際に保有されているスキルでは5位というギャップがあります。多くの企業は、経験やスキルに基づき新規事業担当者を選定しているものの、マーケティングやプロジェクトマネジメントといった他のスキルと比べても、戦略的な思考力が欠けているとの意見が寄せられました。
人材選定の現状
新規事業担当者の選定方法については、約80%が「経験やスキルに基づいた選定」と回答していますが、外部からの採用や社内公募による選定も一定の割合を占めています。しかし、従来の業務で成功を収めた人材が必ずしも新規事業に適応できるかは疑問視されており、適性と意欲のバランスを取ることが求められています。このことは適任者を見極める上での困難さを増しています。
新規事業の進行における課題
新規事業プロジェクトを進める上での大きな障害として、最も多く挙げられたのが「プロジェクト推進に必要なリソース不足」で、これが57.4%を占めています。その次に「関係部門との連携」と「経営層の理解やサポートが不十分」と続きます。多くの現場では新規事業に対する評価制度が整っておらず、成功確率も不明瞭な中で、従業員は不安を抱えながら業務に取り組んでいる現状が見受けられます。
外部プロ人材の活用
一方で、73.3%の企業が新規事業開発において外部プロ人材を活用した経験があり、彼らの知見やノウハウを活用することに魅力を感じていると回答しています。特に「戦略立案」や「マーケティング」分野では、外部の専門家が不足するスキルを補完する効果が期待されています。
外部人材活用のメリット
外部プロ人材を活用することで、企業は急成長する市場に迅速に対応し、必要なスキルを持った人材を必要な時に活用することが可能です。また、専門知識や技術が社内にない分野に関しては、短期間で課題を解決するための手段として有効です。さらに、今後の活用意向についても、約3割が「増やす予定」と回答しており、今後ますます外部人材の重要性が増すでしょう。
結論
新規事業の成功には、戦略的なスキルを持つ担当者の選定が不可欠であり、外部プロ人材の活用が理想的な手段となります。ビザスクは、このような課題に対して、必要な知識を持った専門家とのマッチングを促進し、企業の新規事業開発を支援するためのプラットフォームとしての役割を果たしています。今後も、変化の激しい市場環境の中で、企業が持続的に成長し続けるための支援を積極的に行っていく方針です。