新しい工具管理システム『工具ミッケⅡ』が登場
株式会社アイリッジと東急建設株式会社は、両社が共同で開発した工具管理DXサービスの改良版『工具ミッケⅡ』を2025年4月から提供することを発表しました。この新しいシステムは、建設現場における工具の管理を効率化し、作業の生産性を向上させることを目指しています。
『工具ミッケ』の進化
『工具ミッケ』は、RFIDタグとスマートフォンアプリを利用して工具を管理するサービスで、2022年10月に最初に提供が始まりました。これまで、東急建設をはじめとする建設企業や鉄道事業者の現場で利用され、多くの要望が寄せられてきました。
『工具ミッケⅡ』では、アプリのインターフェースが改良され、工具の登録が簡単に行えるようになっています。また、QRコードも新たに工具識別に使えるようになり、SCANDIT社の技術を活用することで、一度に複数の工具をアプリで読み取ることができるようになりました。これにより、利用者はより簡単に工具の管理を行えるようになります。
建設業界が直面する課題
建設現場における工具管理は、特に資機材の置き忘れや見落としを防ぐために多くの手間と時間を要します。特に鉄道工事などでは、その管理が重大なインシデントを引き起こしかねないため、慎重な確認が求められます。このような状況の中で、建設業が抱える『2024年問題』、すなわち時間外労働の上限規制に関する対応が急務です。そこで、工具管理のDXを促進する『工具ミッケ』の導入が進められました。
国土交通省は生産年齢人口の減少や高齢化によるインフラの老朽化などの課題を前に、デジタル技術を活用し、建設現場の生産性向上を目指す『i-Construction2.0』という新しい取り組みを発表しました。『工具ミッケⅡ』はこの流れに合わせたサービスとして、デジタル技術の代表的な活用法の一つとなっています。
新サービスの主な機能
『工具ミッケⅡ』は、工事現場で使う工具の照合作業を自動化し、業務の縮減と生産性の向上を実現します。利用者はRFIDとQRコードを活用したプランを選択可能で、今後は上記の機能を利用することで集中的な労力削減が期待できます。特に大規模な現場では効果が顕著です。
- - 工具持ち込みリスト作成では、現場に持ち込む工具を簡単にリスト化。
- - 工具数量チェックでは、スキャン機能で瞬時に持ち込みリストとの整合性を検証できます。
- - 作業完了報告では、全ての工具が揃うことで、ペーパーレスでの報告が可能になります。
これにより、職員は現場での作業をより効率的に行えるようになります。現場でのノートPCの持ち込みも不要で、スマートフォンだけで全ての管理業務を進めることが可能です。
今後の展望
アイリッジと東急建設は、引き続き『工具ミッケⅡ』の導入を推進し、建設業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させていく方針です。現場の職員が直接アプリにアクセスし、情報の更新や確認を行えることで、作業の安全性と効率性がさらに向上することが期待されます。この新しいツールが、建設業界の生産性を一層引き上げることに寄与することを願っています。
株式会社アイリッジモビリティグループへの問い合わせは、066-6641-2441までどうぞ。一緒にこの技術を活かし、未来の建設現場をよりよくしていきましょう。