創薬ベンチャーが切り拓く新たな抗がん治療の道

創薬ベンチャーが切り拓く新たな抗がん治療の道



2017年に設立されたペリオセラピア株式会社は、大阪大学医学部の先端分子治療学での研究成果を活かし、医薬品の開発に挑む創薬ベンチャーです。同社が注目するのは、細胞外マトリックスタンパク質であるペリオスチンです。特に病的なペリオスチン変異体は、乳がんや糖尿病性網膜症、心筋梗塞などの難治性疾患に深く関与していることが解明されています。

その中でも、特に治療が難しいとされるトリプルネガティブ乳がん(以下、TNBC)に焦点を当てています。TNBCは、若い女性に多く発症し、5年生存率も50%以下という深刻な病状を持っています。そのため、新しい治療薬の開発が急務とされています。ペリオセラピアは、病的ペリオスチンがTNBCに強く関連していることを踏まえ、同疾患を第一適応症とした抗体医薬品の開発を進めています。

同社は、自社で開発する治療薬と併せてコンパニオン診断薬の開発も行っています。これにより、開発した治療薬の治験成功確率を向上させるとともに、病的ペリオスチンが高発現する患者の確認を行い、より効率的にパイプラインの拡充を図ることを目指しています。候補となる疾患と病的ペリオスチンとの相関データを活用することで、治療薬の開発を加速する意向です。

現在、ペリオセラピアは、大阪大学医学部附属病院を含む国内4医療施設でTNBCを含む転移再発HER2陰性乳がんに対する医師主導の臨床試験の準備を完了しています。この試験は、新規抗がん薬が実際に患者の治療にどのように寄与できるかを示す重要なステップとなるでしょう。

その活動は、最新の研究結果を基にした確固たる科学的根拠に裏打ちされています。ペリオスチンに関連した製品の開発は、単なる医療技術の進展に留まらず、がんとの闘いにおける希望の光を提供することを目指しています。

ペリオセラピア株式会社の取り組みは、将来の医療に向けた一歩を踏み出していると思わずにはいられません。多くの患者が希望を抱く中、同社の経過と成果には引き続き注目が集まります。今後の動きが期待されるペリオセラピアの新たな医薬品が、健康で豊かな生活の実現を助けることを願ってやみません。

会社情報

会社名
ペリオセラピア株式会社
住所
大阪府吹田市山田丘2-2大阪大学大学院医学系研究科附属最先端医療イノベーションセンター0801B
電話番号
06-6210-8409

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