介護と仕事の両立を支援するベネッセの新たな講座、東京都から受託

介護と仕事の両立を目指す新支援事業

株式会社ベネッセスタイルケアグループのグループ企業である株式会社ベネッセシニアサポートが、一般財団法人東京都人材支援事業団から受託した「令和７年度介護関係講座等」が、介護と仕事の両立を支援する一環として注目を集めています。

この講座は、急速な高齢化が進む日本において、介護を担う可能性があるすべてのビジネスパーソンに向けて設計されています。厚生労働省のデータによれば、2025年には75歳以上の後期高齢者が全人口の約6人に1人に達するとのことから、介護を必要とする方の増加が見込まれています。さらに、近年は非婚化や晩婚化が進行し、若年層も介護の責任を負う機会が増える傾向にあります。このような背景から、介護の知識や情報を事前に得ることが、非常に重要になってきています。

介護負担を軽減するための内容

ベネッセシニアサポートは、2001年よりこの講座を実施しており、今回も東京都人材支援事業団の会員やその家族に向けて、介護と仕事を両立させるための基礎知識を学ぶ機会を提供します。講座内容は、集合型およびWEB型で提供され、実際の事例を元に介護の具体的な方法やそれに伴う費用の理解を深めることができます。

代表的な講座の内容には、認知症の介護方法や、身体と心の負担を軽減する介護のコツ、安全で美味しい介護食についての情報が含まれています。また、都内の特別養護老人ホームや介護付き高齢者向け住宅などの見学ツアーも開催される予定で、参加者は実際の介護現場を体験することができます。

改正された育児・介護休業法に対応

なお、2023年4月に改正された「育児・介護休業法」により、企業は介護と育児の両立を支援する環境整備が求められるようになりました。この法律の改正は、介護に直面した労働者に対して適切な情報提供や意向確認を行うことを事業主に義務付けています。このような法的な背景もあり、より多くのビジネスパーソンが介護に対して不安を感じず、安心して働ける環境が整っていくことが期待されています。

今後の展望と目指す世界

ベネッセスタイルケアグループは、1995年から介護事業を展開し続け、入居介護や在宅介護のサービスを提供してきました。2014年には、介護が必要な高齢者とその家族を支援するためにベネッセシニアサポートを設立し、『誰もが一生、自分らしく暮らし続ける世界を目指して』というビジョンを掲げています。介護離職の選択をすることなく、様々な環境で働けるビジネスパーソンを育むために、引き続きこのような支援事業を展開していく方針です。