新技術で小梁が軽く
2018-07-27 15:00:30
川田工業が特許取得!新技術で小梁重量を大幅低減
川田工業が特許取得!新技術で小梁重量を大幅低減
川田工業が新たに開発したH形鋼の床小梁に関する技術は、コスト削減と持続可能な建築を目指す現代において大きな注目を集めています。この技術が特許を取得した背景には、一般的な小梁の構造が直面しているいくつかの問題があります。
小梁の需要と課題
倉庫建築物において、床小梁は全鉄骨構造の約30%を占める重要な要素です。そのため、小梁の重量を軽減することはコスト削減に直結します。川田工業は、この問題を解決するために新しい構法を開発しました。
新たな構法の特徴
新たに開発された連続小梁は、ウェブと下フランジが高力ボルト接合され、上フランジがスタッドジベルを介してコンクリートスラブで接合される構造を取っています。この構法では、スラブ内に大梁を跨ぐように補強鉄筋が配置されており、これにより荷重が分散される仕組みです。
連続梁の特性
この新技術では、小梁の挙動が単純梁と連続梁の特性を持つため、応力とたわみが効果的に管理されます。また、小梁の端部と中央部が負担するモーメントが同程度に設計されており、効率的な構造が実現されています。特に、中央部のたわみについては連続梁効果により大幅に小さくすることが可能です。
性能確認と実績
2年間にわたる性能確認実験では、接合部の耐力や回転剛性、及びスラブのひび割れ幅が確認され、設計式の考案へと結びつきました。実験結果と解析結果も良好に一致しており、技術の信頼性が証明されています。さらに、この新技術は既に4件の倉庫に採用されており、実績も積まれています。
小梁重量の低減効果
例えば、10mスパンで積載荷重1.5t/m2を想定した場合、この新技術により小梁重量を約13kg/m2削減することが期待されます。これは倉庫建設におけるトータルコストの削減につながり、持続可能な建築を後押しする要因となります。
最後に
川田工業の新たな取り組みは、建築業界のコストや持続可能性に関する問題を解決する一助となると期待されています。今後の展開にも要注目です。
会社情報
- 会社名
-
川田工業株式会社
- 住所
- 東京都北区滝野川1-3-11
- 電話番号
-
03-3915-4321