概要
株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市)は、自動車や工作機械の技術を生かして新しい製品を発表しました。新たにラインナップに加わったのは、FA制御機器用耐環境リモートI/Oユニット「TBIPシリーズ」です。この製品は、工場や生産現場での配線の複雑さを軽減しつつ、高い防水・防塵性能を備えています。国際的な展示会「IIFES 2025」に初めて出展されることも大きな注目です。
TBIPシリーズの開発背景
現代のモビリティ産業は多様化が進んでおり、製品には高い機能価値が求められています。このシリーズは、水のかかる環境でも活用できる耐久性を備え、EtherNet/IP通信に対応することで、従来の制御機器に必要だった端子箱が不要になります。これにより、設計時の自由度を高め、作業効率の向上にもつながります。
ジェイテクトのTOYOPUC製品は、自動車製造業などで広く導入されており、現場のニーズに応える製品ラインアップを整えています。これまでの経験を基に、設備作りをサポートする技術が詰まっています。
TBIPシリーズの特徴
設置自由度を持つ耐環境型リモートI/Oユニット
一般に、制御機器は防水性がないため、特別なケースや端子箱に収納する必要があります。しかし、TBIPシリーズはM12コネクタでの配線接続とIP69K等級の防水・防塵性能を兼ね備え、直接設備に設置できる魅力的な製品です。これにより、設置工数の削減や省スペース化が実現されます。
安全管理の向上
このリモートI/Oユニットは、安全用I/Oと一般用I/Oを同時に扱うことができます。通常、これらは別々に管理されていたため、配線が複雑でした。しかし、TBIPシリーズはPLCとCIP Safety over EtherNet/IP通信で接続し、安全水準を維持しつつ、混在使用を可能にしています。さらに、IEC 61508 SIL3の安全認証を取得しており、高い安全性と信頼性を提供します。
未来への展望
TBIPシリーズは、ジェイテクトの製品ポートフォリオの一部であり、今後も新たな製品とサービスが展開される予定です。モビリティ社会の未来を見据えた技術革新に挑戦し続け、快適で安全な製造環境を提供することが目指されています。この製品を通じて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも貢献することを目指しています。
結論
ジェイテクトが発表した「TBIPシリーズ」は、製造現場における新たなソリューションとして多くの可能性を秘めています。技術革新を通じて、従来の枠を超えた新しい価値を提供し、業界全体の効率向上に寄与するでしょう。