マイキャン・テクノロジーズの挑戦
2023年、マイキャン・テクノロジーズ株式会社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「研究開発型スタートアップ支援事業(STS)」に採択されました。このプログラムは、シード期の研究開発型スタートアップが事業化を進めるための資金援助を行うものです。
STSプログラムの背景と目的
STSプログラムは、スタートアップが新しい技術を事業化するための支援を行っています。特に、ベンチャーキャピタルやシード・アクセラレーターと連携し、実用化を目指すスタートアップへ助成金を提供する仕組みです。この支援を受けることで、マイキャン・テクノロジーズは新たな製品開発を加速できます。
助成事業の内容
今回、マイキャン・テクノロジーズが採択された助成事業の名称は「ヒト由来不死化樹状細胞を使用したMAT試験キットの製品化事業」。このプロジェクトは2021年10月から2023年3月までの期間で進行し、認定VCは合同会社リアルテックジャパンです。
このMAT試験キットは、従来の動物実験に替え、より倫理的で持続可能な方法で安全性を検査します。自社の技術を駆使し、ひとつの革新的なソリューションを提供することを目指しています。
Mylc細胞の特性
マイキャン・テクノロジーズは、ヒト由来のiPS細胞から誘導された不死化ミエロイド系細胞、通称Mylc細胞を用いています。この細胞は、安定した供給が可能であり、感染症や免疫研究において質の高い研究用細胞として利用されています。特に、Mylc細胞は生体の免疫反応を実際の状態で再現する力を持っており、ウイルスや微生物が存在すると、細胞が炎症性サイトカインを分泌するなどの反応を示します。
新たな安全性試験の必要性
従来の安全性検査は、ウィルスや汚染を確認するためにウサギやカブトガニといった動物を使用することが義務付けられており、そのプロセスには動物愛護の観点からも課題があります。そこで、当社が開発中の単核球活性化試験(MAT)は、これらの動物を使用せずにウィルスや微生物の検査が行えます。
今後の展望と目標
マイキャン・テクノロジーズは、再生医療技術を駆使し、より多くの患者に役立つ製品を提供することを目指しています。これまでの治療薬やワクチン開発の支援に加え、感染症に怯えない社会の実現に貢献していきたいと考えています。
本採択を機に、さらなる技術革新と製品化を進める予定です。読者のみなさまには、今後の動向にご注目いただければ幸いです。
お問い合わせ
マイキャン・テクノロジーズ株式会社
〒615-8245 京都府京都市西京区御陵大原1-36 京大桂ベンチャープラザ
担当:伏原
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