公共交通オープンデータチャレンジ2024、入賞作品がついに発表
2025年2月15日、東京都北区赤羽台のINIADホールに於いて、「公共交通オープンデータチャレンジ2024 powered by Project LINKS」の最終審査会が行われ、入賞作品が発表されました。この試みは、公共交通分野におけるオープンデータを活用したアプリケーション開発を促進するものであり、多くのデータが一般に公開されたことで、エンジニアたちがその可能性を引き出す機会となりました。
このチャレンジは、公共交通オープンデータ協議会と国土交通省の情報政策本部が共同で取り組むもので、過去最大規模となる参加者数を誇ります。全国の鉄道、バス、フェリー、航空、シェアサイクル業者の協力を得た結果、約500名の開発者がエントリーし、たくさんの作品が集まりました。
賞のカテゴリと受賞者
最終的に厳正な審査を経て、以下の成果が認められました。
- - 最優秀賞: 急がば漕げマップ(西片トコトコ探索会)
- - 準最優秀賞: PoiCle / ぽいくる(チームぽいくる)、RailroadCrossFree(金海英・正治咲良・佐藤彰洋)
- - 優秀賞:
- 公共交通分析ツール - SPECTRA PROJECT(SPECTRA PROJECT)
- GTFS box(草薙昭彦)
- 住みログ(住みログ)
- メトロファインダー(東真史)
- Annelida(untitled0.)
- オンライン車内アナウンス AOIシステム(株式会社ケイエムアドシステム)
- CALOCULATE(同志社大学経済学部宮崎耕ゼミ「チームMIYAZAKI」)
- ここいく?(OTTOP オフ会)
また、特別賞としてJR東日本賞、Project LINKS賞、INIAD賞も設けられました。
審査員からの評価
本アワードの審査員長であり、公共交通オープンデータ協議会の会長である坂村健氏は、応募された作品の質が非常に高かったことを評価し、特に最優秀賞に選ばれた「急がば漕げマップ」の革新性についても言及しました。このアプリは、公開されている鉄道関連データやシェアサイクルに関するデータを組み合わせ、鉄道利用者に対して自転車を利用した方が効率的なルートを提供する仕組みを持っています。
国土交通省の内山裕弥氏は、多様なデータが活用されることによって、新たな価値が創出される様子を感じたとし、これは国土交通分野におけるオープンイノベーションの一環であると喝破しました。利用者の利便性向上だけでなく、「交通空白」地域の解消や生産性向上に向けた提案があった点も評価され、政策的視点から見ても価値の高い作品が多かったと述べています。
これからの展望
公共交通オープンデータ協議会は、今後も様々な公共交通データを配信し続けるとともに、オープンデータを利用するイベントを企画していく方針です。各賞の詳細や賞品についての情報は、公式ウェブサイトを通じて確認できますので、ぜひ一度ご覧ください。
参加したすべての開発者たちの情熱と創造性が公共交通の未来を形作る一助となることでしょう。今後もこのようなイノベーションを通じて、より便利で快適な公共交通の実現を目指していく意義も深まることが期待されます。