世界脳性まひの日に思うこと
2025年10月6日(月)は「世界脳性まひの日」です。この日は、世界中で脳性まひについての理解を深め、患者やその家族を支援する取り組みが行われる重要な日となります。日本では、約1,000人に1~6人の子どもが脳性まひと診断されています。こうした状況を受けて、家族の支援や医療の進歩が求められています。
脳性まひについて
脳性まひは、出生時のトラブルを原因とすることが多く、一度診断されると、生涯にわたって運動機能に影響を及ぼす障害です。そのため、家族の日常的なサポートが欠かせません。特に、日本では脳性まひに対する認知度が低いこともあり、こうした理解を促進する活動が重要となっています。
さい帯血の役割
株式会社ステムセル研究所(以下、当社)は、さい帯血の保管事業を展開しており、国内シェア99%を誇ります。高知大学が進める臨床研究において、脳性まひの診断を受けたお子さんに、兄弟から提供されたさい帯血を投与する試みが行われています。この研究がもたらす希望について、鹿児島県の柴田直美さんの体験を通じて紹介します。
実体験を語る柴田さん
柴田さんは、脳性まひの長男を含む3人のお子さんをもつ母親です。彼女は長女と次女のさい帯血を事前に保管していたことで、高知大学の臨床研究に参加することができました。実際に、きょうだいからのさい帯血投与を受けた結果、長男の運動機能や発達に改善が見られたとのことです。
柴田さんはインタビューを通じて、投与後に体験した変化について語っています。彼女は、以前よりも運動機能が向上したことや、精神面でも落ち着きが見られたと述べています。また、彼女はこの経験を踏まえ、同じ境遇の家族を支援する訪問看護ステーションを立ち上げました。
インタビュー動画のポイント
動画の中では、以下のようなトピックが紹介されています。
- - さい帯血を保管した背景と臨床研究への参加理由。
- - 投与前と後の息子への変化。
- - 同じ境遇の家族を支援する活動の取り組み。
研究成果と今後の展望
高知大学で行われた臨床研究では、兄弟間からのさい帯血投与が安全かつ、運動機能や発達において改善の可能性があることが確認されました。この研究は多くの家族にとって希望となるものでしょう。また、当社は今後もこうした研究を広く伝えていくことで、さい帯血が持つさらなる可能性を探求し続けます。
ステムセル研究所としての使命
私たちは、さい帯・さい帯血の保管だけでなく、再生医療や細胞治療に貢献することを使命としています。これまでに10万件以上の検体を預かり、25年以上の経験を持つ我々は、未来に向けてご家族の大切な想いをつなげる存在でありたいと考えています。今後も、「あたらしい命に、あたらしい医療の選択肢を。」というスローガンのもと、医療の進展と患者やその家族への支援を続けていく所存です。