長野県での新たなカーシェアリング実証実験の開始
信州大学発のスタートアップ企業、株式会社TRILL.が、国土交通省の「交通空白」解消プロジェクトとしてカーシェアリングサービス「OURCAR」を用いた実証実験を来たる11月10日より長野県内でスタートします。この実験は、地域交通のリ・デザインを目指し、持続可能な交通環境を実現するための重要な取り組みです。
国土交通省が推進する「COMmmmONS」プロジェクトにおいて、同社は地域法人の自動車を活用したカーシェア実証を行うことで、「交通空白」の解消に向けたビジョンを掲げています。この実証では、公共交通が十分でない地域に対して、利用者が非対面で簡単に利用できる新しい移動手段を提供し、地域の交通課題を解決しようとしています。
交通空白解消への取り組み
長野県は「交通空白」が顕在化している地域が多く、住民や観光客が手軽に移動できる環境を整備することが急務です。そのため本プロジェクトでは、法人の車両を共同で使用し、地域住民が気軽に利用できるカーシェアモデルを検証します。このモデルは、単に車を貸し出すだけでなく、地域全体で移動のためのインフラを再構築することを目指しています。
実証実験の詳細
実証実験は、全県を対象に100台以上の法人車両を用いて行われるため、参加企業や地域の団体との連携が不可欠です。11月10日には長野県庁で記者発表会が行われ、国土交通省や長野県庁の関係者が登壇し、この取り組みの意義や実施内容について説明します。メディア関係者にとって、この発表会は地域交通の未来を占う重要な機会となるでしょう。
参加方法・お申込み
記者発表会への参加を希望する方は、11月9日(日)までに所定の「取材申込フォーム」からお申し込みが必要です。参加することで、地域交通の新たな取り組み細部を直に知ることができます。
OURCARとは
「OURCAR(アワカ)」は、株式会社TRILL.が提供する新しいカーシェアリングプラットフォームです。法人、自治体、個人が所有する車両を貸し出すことができ、現在は約70台もの車両が登録されています。利用者は、専用アプリを通じて24時間いつでも車両の検索と予約が可能で、料金も手頃な価格から設定されています。特に、未使用時間をシェアすることで車両オーナーも維持費の削減ができる点が注目されています。
この新たなサービスは、地域内の移動を便利にし、観光客にとっても訪れやすい環境を提供することが期待されています。
今後の展望
今回の実証実験が成功すれば、長野県のモデルが全国に展開され、他の地域にとっても参考になる可能性があります。持続可能な地域交通の推進は、訪れる人々にとっても利便性が増し、地域振興にもつながるでしょう。地域の交通課題を解決するための新たなステップが始まったことを、多くの方々に知っていただきたいと思います。