国語の力を測る新たな試み「国語技能検定」が初開催
日本の教育界に新たな風を吹き込む試み、「国語技能検定」が2016年8月21日、横浜市で初めて実施されます。この試験は、小学4年生から大人まで誰でも受験することができ、国語力を数値化することを目的としています。国語の力を測ることは、大変重要ですが、これまではその手立てが十分ではありませんでした。この検定を通じて、国語力の実体を捉え、受験者の“考える力”を可視化します。
検定の詳細
国語技能検定は、横浜国語研究所により開催され、受験時間は13時15分から16時45分までの間に行われます。受検の際には、60分の試験に加え、90分の講義が予定されています。申し込みはすでに始まっており、定員は108名(タイプCの場合は162名)です。
受験料はタイプによって異なり、最も高いタイプAは16,500円(税込)、タイプBは11,000円(税込)、そしてタイプCは5,000円(税込)となっています。受験する全ての人には、同じ問題が出題され、200点を13段階に分けて級位を付与されます。その中でも特A級やA級を取得すると特別な称号が得られることも注目です。
国語力の本質
国語力は単なる読解力や語彙力にとどまらず、「ふくしま式」と呼ばれるアプローチによって、論理的思考力を基盤とした3つの力に分類されます。それは「言いかえる力」、「くらべる力」、そして「たどる力」というもので、これらは一般的に言われる話す力や書く力などとは一線を画すものです。このように分けることで、より本質的な国語力を測定することが可能になります。
教育現場の現状
教育現場では、生徒が「何を学んでいるのか分からない」といった問題や、教師も「教えるべき内容が不明確」といった状況が指摘されています。この検定の背後には、こうした現状を改善したいという意図があります。また、国語は学生の好きな教科ランキングで常に下位に位置しています。これは学生が国語に対する興味を失いつつあることを示しています。
アクティブラーニングに対する見方
最近の教育界では「アクティブラーニング」が注目されています。これは、教師が教えるのではなく、生徒自身の経験をもとに学びを深めるスタイルです。しかし、このアプローチが原因で、子供たちが必要な国語技能を十分に習得できない危険性もあります。国語は母語として無意識に身につける部分が多いため、意識的に指導することが求められます。国語技能検定は、このような新たな教育方法に対するアンチテーゼともいえる存在です。
最後に
この国語技能検定は、教育現場での学びを深め、国語力の重要性を再認識させる試みとなるでしょう。受験者は、自らの国語力を確認し、さらなる向上を目指すチャンスとなります。この機会に、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
さらに詳しい情報は、
公式サイトをチェックしてみてください。