サウンドアーティストevalaが創る新たな映画体験、耳を頼りに見る魅力とは

音楽と映画の新たな融合を探求するサウンドアーティストevalaが、最新作「Sea, See, She」のワールドプレミアを2020年1月に控えています。この作品は、一般的な視覚に頼る映画体験とは一線を画し、観客に”耳で視る”という全く新しい体験を提供します。従来の映画製作では、視覚的な要素が支配的ですが、evalaのアプローチはその逆を行くものです。

この作品は、まず観客を深海や森といった異なる時空間に誘い、視覚的な情報なしに、音だけを通じて物語を感じさせます。情景が目に見えない分、音楽や音響が持つ表現力がこれまでにないほど強調され、観客は音に導かれ、新たなイメージを思い描くことができます。また、映画の舞台には、不思議な魅力を持つ女性が登場し、彼女の耳を通じて様々な物語が紡がれます。

このインビジブルシネマは、視覚に拘束されがちな現代社会に一石を投じ、聞こえるだけでなく、感じることの大切さを再認識させる機会となることでしょう。evalaは、立体音響システムを使った音楽体験のパイオニアとして知られており、過去には「大きな耳を持ったキツネ」や「Our Muse」など、国際的に評価された作品を発表してきました。

さらに、本作の製作には、並々ならぬ助けがあり、演出を関根光才が手掛けており、音響エンジニアには久保二朗が参加しています。これにより映画に対する幅広い視点が提供され、作品の深みが増しています。

公開日には、3日間にわたる上映が予定されており、各日6回の入れ替え制で行われます。立体音響の中、自身の感覚を研ぎ澄まして、普段とは異なる映画体験が楽しめます。料金は一般3,100円、当日は3,600円で、Peatixからの予約が可能です。

この映画の試写は、観客に音を通じて物語に触れさせるもので、言葉を持たなかった時代の人々がどうやってコミュニケーションを取っていたのか、想像をかき立てられます。古代の音楽やダンス、共同体の物語が息づくこの作品は、映画の新しい可能性を探るものとなるでしょう。

evalaの活動は、音楽を通じて新たな情景を描くものであり、これまで視覚に強く依存していた私たちの感覚に新たな刺激を与えることが期待されます。この特異な映画体験を通じ、きっと多くのインスピレーションを得られることでしょう。評判については、彼の取り組む立体音響システムがいつも話題になっており、これは彼が生み出す音楽が生き物のようにフルに動き、聴く者の心に響くからです。

このようにevalaが挑む「耳で視る」映画は、音楽と映画の枠を超えた、新たな表現手法を開拓する重要な試みとして位置付けられています。未来の映画体験は、ここから始まるのかもしれません。