マッツ・グスタフソンが描くディオールのアート、待望の新刊発売

ファッション界の巨匠、クリスチャン・ディオールの名を冠したブランドが、このたび新たなアート集を発表します。その名も『DIOR BY MATS GUSTAFSON, VOL. II』。この書籍は、マリア・グラツィア・キウリがウィメンズのクリエイティブディレクターとして就任以降、彼女が手掛けた新たなシルエットを、スウェーデンのアーティストであるマッツ・グスタフソンが、独自の手法で美しく表現しています。

クリスチャン・ディオールは自身の著書『Christian Dior et moi』において、スケッチは魅力を持ち、動きを想像させるものであるべきだと大胆に述べています。グスタフソンは、この理念を体現し、冊子には2012年以降のメゾンの最新クリエイションが収められ、彼の描くインク作品は、ディオールスタイルの本質を鋭く捉えています。これまでに発表された数多くの作品が、マッツの芸術性によって昇華され、ジャンル分けを超えた美しさとモダニティが融合しています。

グスタフソンの作品には、コンテクストや装飾を排除し、洋服そのものの真実を追求する姿勢が表れています。彼は服が持つレースの繊細さや刺繍の美しさ、レザーバッグの重厚感をその手で描き出し、抽象画に近い形で洋服を表現します。また、コラージュ技法と水彩画を融合させた彼のスタイルは、感情を豊かに伝え、テキスタイルの質感や透明感を一層際立たせます。この取り組みにより、グスタフソンは特にドレープの美しさに焦点を当て、布が身体にどのようにフィットし、持ち主の魅力を引き出すのかを見事に表現しています。

「ドレスは人が着て初めて魅力が生まれる」と語るグスタフソンの言葉は、ディオールの理念と見事に交わります。モダンさと伝統を融合させたこの新刊は、2020-2021年秋冬コレクションからのデザインや、特に2021年にナタリー・ポートマンのために作られた「ミスディオール」ドレスなど、数多くの名作が含まれており、魅力的なイラストで彩られています。

本書は272ページにわたり、200点以上のイラストが収められる豪華版です。リッゾーリ社より2024年11月5日（フランス以外）、11月6日（フランス）に書店に並ぶ予定です。詳細情報については、クリスチャン・ディオールの公式ウェブサイトを訪れることをお勧めします。ファッションとアートの融合を体感できるこの書籍は、多くのファンにとって待望のアイテムとなることでしょう。