マンション向け小型バイオガス発電システム開発 - 生ごみから電力を生み出し、共用部のエネルギーを自給自足！

マンションの生ごみから電力を創出！小型バイオガス発電システムが誕生

大和ハウス工業とダイキアクシスは、マンションに導入されるディスポーザーと連携し、生ごみをエネルギーに変換する小型バイオガス発電システムを共同開発しました。この画期的なシステムは、100戸規模のマンションから導入が可能で、各住戸のディスポーザーで処理された生ごみをバイオガスに変換し、発電することで共用部電力を賄います。

従来のバイオガス発電システムは、大型で商業施設など大規模な生ごみ発生源を想定していました。しかし、両社は、マンションなどでも導入しやすいよう、ディスポーザーと連携することで追加コストを抑えた小型システムを実現しました。

小型化と効率化を実現する革新的な技術

このシステムの最大の特徴は、新開発の固液分離装置による効率的な生ごみ処理にあります。この装置は、ガス化装置に送る原料を濃縮することで、生ごみの固形分を効率的に回収します。従来の装置と同等のガス化性能を維持しながらも、装置の小型化を実現しました。さらに、従来型では毎日必要だった洗浄作業が不要となり、メンテナンスの負担が大幅に軽減されました。

再生可能エネルギー100%の電力供給

生ごみから生成されたバイオガスは、発電出力1.2kWのバイオガスコージェネレーションシステムで発電されます。このシステムは、再生可能エネルギー100%の電力を供給し、マンション共用部の照明などの一部を賄うことが可能です。

100戸規模のマンションに設置した場合、年間の共用部消費電力の約20%をまかなえ、約7.8t-CO2の二酸化炭素削減効果が見込まれます。さらに、停電時にもガス化装置内のバイオガスを利用することで、バイオガスコージェネレーションシステムから電気を供給し、安定した電力供給を実現します。