トリドールHD、AI活用で店舗運営の質を向上へ挑戦
トリドールホールディングス(以下、トリドールHD)は、運営する飲食チェーン・丸亀製麺において、店舗ごとの改善アクションをAIが提案する「AIレコメンド機能」と「ハピカンダッシュボード」を共同開発しました。これにより、従業員の幸福感と顧客の感動を連動させる新たな取り組みが始まります。
ハピカン繁盛サイクルとは
トリドールHDでは、独自の実践モデルである「ハピカン繁盛サイクル」を強化するために、AI技術を活用しています。このモデルは、従業員の幸福感(ハピネス)を楽しむことで内発的動機を高め、それが顧客の感動(カンドウ)体験を生むという好循環を生み出すものです。
AIレコメンド機能の概要
共同開発にあたったのは、アルサーガパートナーズ株式会社。AIレコメンド機能は、店舗の「ハピネススコア」や「感動スコア」を基に従業員の心理的安全性や顧客の体験を分析し、具体的な改善アクションを自動的に提案するものです。これにより、店舗のマネジメントはデータに基づいた効果的な戦略を実行できるようになります。
例えば、店長はAIが提供する改善策を詳述したレポートを受け取ることで、顧客満足度や売上向上につながる具体的な行動を特定することができるのです。また、他店の成功事例も共有されることで、全国の店舗間での学びあいが生まれます。
ハピカンダッシュボードとは
さらに、株式会社プレイドとともに開発されたハピカンダッシュボードは、ハピネススコア、感動スコア、繁盛スコアを集約・可視化するツールです。店舗で働く全ての従業員がアクセスでき、重要なデータをリアルタイムで確認できるこのダッシュボードは、単なる数字の貯まり場ではなく、視覚的に楽しめる要素を取り入れた新感覚のツールです。
従業員の幸せが顧客の満足に
トリドールHDが目指すこの新しいシステムは、従業員の幸せを高めることが顧客の体験向上につながるという信念に基づいています。データドリブンのアプローチにより、AIが育む意識改革と行動変容を実現し、全体としての店舗のパフォーマンスを向上させることを目的としています。
2025年12月からは、このシステムが丸亀製麺の全店舗で運用を開始する予定です。トリドールグループは、この仕組みを通じて従業員のハピネス向上と顧客感動の創出を加速させ、さらなる成長を目指します。
今後の展望
トリドールHDのこの試みは、他のブランドへのデータ活用の拡大を視野に入れた取り組みでもあります。顧客体験を豊かにするサービスの提供を目指し、「ハピカン繁盛サイクル」を基に持続的な成長を実現することが期待されています。
心的資本経営の理念
「心的資本経営」という新たな経営思想のもと、トリドールHDは従業員と顧客の「心」を両立させ、持続可能なビジネスの成長を追求していくとのことです。今後も日本発のグローバルフードカンパニーとして、感動の味わいを全世界に届け続けることでしょう。