南スーダンで進行中の平和構築プロジェクト
現在、南スーダンでは長年にわたる内戦が続いており、多くの人々が暴力や不安にさらされています。このような厳しい環境の中、認定NPO法人REALs(リアルズ)は、2024年からジュバ市グンボ地区において、女性と若者を対象にした平和構築プロジェクトを立ち上げることを発表しました。
プロジェクトの背景
南スーダンは2011年に独立し、以来内戦の影響で40万人以上が命を落としました。和平合意が結ばれたものの、依然として多数の武装勢力や反政府勢力が存在し、毎日のように民間人が困難な状況に置かれています。このため、国連によると、約200万人が故郷を離れる避難生活を強いられています。また、避難民キャンプでは複数の民族が共存しているものの、互いの不信感が根強く、効果的なコミュニケーションが困難な状況です。
このような課題を解決するため、REALsは住民のコミュニティが主体となって紛争を予防し、平和な社会を築くことを目指しています。このプロジェクトでは、特に暴力の影響を受けやすい女性や若者に焦点を当て、彼らが平和の担い手となることを支援します。
平和構築活動の内容
REALsは、ジュバ市グンボ地区にて、平和調停人(ピース・メディエイター)を選定し、彼らに対して様々なトレーニングを提供する予定です。このトレーニングでは、問題が深化する前に仲裁や調停を行うためのスキルを磨くことが求められます。具体的には、争いの発生源を未然に特定し、それに対する解決手法を習得することが重要になります。若者や女性が主導的に関わることにより、彼らはコミュニティ内での課題解決能力を向上させ、自らの役割を自覚することができるでしょう。
また、平和調停人の経済的基盤を強化する努力も並行して行われ、より持続的な活動が可能となるように収入の向上を促進します。彼らが安定して活動し続けるための環境を作ることで、コミュニティ全体の平和が保たれることを目指しています。
地域社会との連携
さらに、研修を受けた平和調停人たちは、地域の巡回活動を通じて、実際の紛争や暴力を未然に防ぐための具体的な行動を取ることになります。彼らの活動から得られた課題は定期的に行政や警察と共有し、コミュニティ全体で解決策を模索します。これにより、地域住民が一体となって問題に取り組む土壌が育まれることでしょう。
REALsの使命
REALsは、アフガニスタンやシリア、南スーダンなどで平和構築活動を展開し、争いを防ぎます。紛争当事者が主体的に問題に取り組み、共存できる社会を実現するための活動を続けています。毎日の生活に直面する課題を前にしたとき、どのように解決策を見出すかを地域ごとの特性を踏まえて模索していくのが彼らの使命です。また、REALsは日本NGO連携無償資金協力などの支援を受けて、実現可能な、持続可能な平和の道を築いていきます。
私たちの協力で、平和な未来を実現しよう。
詳細は
REALs公式サイトをご覧ください。