ITエンジニアの働き方に関する調査結果
株式会社サーバーワークスは、2024年および2025年のITエンジニアの働き方に関する調査結果を公表しました。この調査は、全国の20歳以上の企業に勤めるITエンジニア248名を対象に、インターネットを利用して実施されました。サーバーワークスは、エンジニアの働きやすさについて考える「働き方ラボ」を立ち上げ、多角的な調査を行っています。
調査の概要と主要なポイント
調査の期間は、2025年1月14日から1月20日です。この調査の結果、以下のようなポイントが浮かび上がりました。
勤務形態の変化
調査に答えたITエンジニアの31.5%が「完全オフィス勤務」で、次いで28.2%が「自由出勤制」、18.1%が「フルリモート」と回答しました。2024年度に「会社指定のオフィス出社日が設定された」または「会社指定のオフィス出社日が増えた」とする回答が約3割にのぼり、出社回帰の傾向が見え隠れしています。2025年の勤務体系については、68.1%が「変わらない」と考えているとのことです。
年収の動向
2024年の年収が上がったとするITエンジニアは約45.2%で、最も多い年収層は400万から600万円未満となっています。2025年の年収については48.8%が「変わらないと思う」とし、26.6%は「上がる」と予測しています。このように、年収に関しても保守的な見方が広がっています。
転職活動の状況
2024年に転職したのは9.3%で、新たに転職活動を開始したのは12.9%でした。この結果から、未だ多くのエンジニアが職を変えることに慎重であることが伺えます。2025年には、転職市場が活性化するとの予測が35.1%あり、16.9%が転職の意思を持っているというデータも見られます。
副業とAI活用の現状
副業に関する質問では、2024年に新たに副業を開始したのは8.9%、既存の副業を継続する人は17.3%でした。興味はあったが開始しなかった人は25%で、副業への関心が高いことが浮かび上がります。この傾向は2025年にも期待されており、31.9%が新たに副業を始めたいと考えています。
また、業務でのAI活用については27.4%が「積極的に活用した」とし、43.5%が「活用しなかった」と回答しています。未来を見据え、2025年には41.1%がAI活用の頻度が増えると予測しています。
新たな挑戦と今後の展望
2025年に挑戦したいこととして、最も多かったのは「専門分野の知識を深める」24.6%と「新しい資格を取得する」24.2%でした。AIや機械学習に関心を持つエンジニアの姿も見受けられます。
株式会社サーバーワークスの役割
サーバーワークスは、2008年の設立以来、クラウド導入の支援を行ってきたAWS専門のクラウドインテグレーターで、23,100以上のプロジェクトを担当した実績があります。クラウドでの働きやすさを広めることで、今後も ITエンジニアの働き方に影響を与えていくことが期待されます。
このように、ビジネス環境の変化の中でITエンジニアの働き方も多様化しており、調査によってその傾向が浮き彫りになりました。エンジニア自身の意見に耳を傾けることが、今後の労働環境をより良い方向へと導く手助けになるでしょう。