医師の働き方改革、進展と課題を探る実態調査結果
株式会社エイトレッドは、2024年4月から施行された「医師の働き方改革」に関する実態調査を実施しました。この調査は病床数200以上の総合病院で働くバックオフィス担当者105名を対象に行われました。
調査の概要
調査の結果、約6割の担当者が改革への対応が「進んでいる」と回答。しかし、その一方で対応における深刻な課題も浮かび上がりました。特に「人材不足」が60.7%と圧倒的な割合を占め、医療業界全体での共通の問題となっていることが強調されました。
対応状況
具体的には、質問に対し「十分進んでいる」との回答が10.5%、また「やや進んでいる」は46.7%でした。一方で、「あまり進んでいない」と「全く進んでいない」の合計は26.6%に上ります。この結果からも、新しい改革がすでに現場に浸透しつつあるものの、まだ多くの課題が残されていることが伺えます。
特に進んでいる対応策として「勤務時間を正確に記録・管理するシステムの導入」と「当直・夜勤体制の見直し」がそれぞれ61.7%を占め、改革の具体的な一歩が踏み出されていることがわかります。
ペーパーレス化の遅れ
調査では、多くの医療施設で還元が期待されるペーパーレス化の進捗状況も指定されました。40%以上の施設がペーパーレス化が「進んでいない」と回答し、紙文化からの脱却が高校されている現状がわかります。ペーパーレス化が進まない理由として「紙の方が使いやすい」が37.2%、また「システムの導入コストが高い」が27.9%となっており、実務的な障壁が明らかになりました。
バックオフィスの業務負担
さらに、診療外業務において特に負担が大きいのは「診療記録の作成・管理」で38.1%、次いで「各種書類の作成」30.5%というデータが得られました。これらの業務は、医師が本来の医療業務に集中できない要因でもあります。
業務効率化の取り組み
調査において、医師の業務の他職種への移管やICTの活用など業務効率化の取り組みも挙げられています。参加者の30.5%が「医師の業務を他職種に移管すること」を選び、これによって医師の負担を軽くしつつ、業務の効率化に寄与しようとする動きが見えます。
まとめ
「医師の働き方改革」の導入は医療業界に変革をもたらす可能性がありますが、実行段階ではさまざまな障壁が存在します。特に人材不足の問題は今後も大きな課題となるでしょう。今後の対応策として、バックオフィスの効率化は医療サービス向上にも繋がることが期待されます。エイトレッドが提供するワークフローシステム「AgileWorks」などの導入が進むことで、業務の効率化と医師の負担軽減が実現することを願います。