2024年6月にフランス・カンヌで開催されるカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルにおいて、Dentsu Lab TokyoとNTTが共同で「ALL PLAYERS WELCOME -Super Inclusive Gaming-」という取り組みを発表しました。このプロジェクトは、障害を持つ方々とその視点を取り入れ、誰もが使える表現のためのツールや環境を整えることを目指しています。
過去の実績として、彼らは視線入力による演奏インターフェースを開発していますが、今回の取り組みは、新たに「Project Humanity」の一環として行われます。このプロジェクトでは、ゲームやメタバースのコミュニケーションのための汎用インターフェースを開発し、誰もが気軽に楽しめるようにする狙いがあります。
イベントでは、身体に制約がある3名のプレイヤーが、リアルタイムで観客とつながりながら、eスポーツ「ロケットリーグ」をプレイしました。このゲームは、特別な車を使ってサッカーをする架空の競技で、参加者は独自のデバイスを使用して腕の動きによって車を操作しました。参加者たちのパフォーマンスは会場を沸かせ、盛大な拍手が贈られました。
参加者からは、「次回は現地でおもいっきり楽しみたい!」や、「オンラインでの共闘が本当に楽しかった」との感想が寄せられ、eスポーツがもたらす新たなつながりの重要性が再確認されました。
また、Dentsu Lab Tokyoの発足についても発表があり、今後は世界各地に拠点を展開していく計画が示されました。代表の田中直基氏は、10年間の日本での経験をもとに、グローバルな社会の課題に対して新たなアプローチを実施する意向を示しました。
さらに、今回の取り組みは、韓国で開催された「MAD STARS 2024」のInteractive部門でグランプリを受賞するなど、既に多くの評価を得ています。このような活動を通じて、Dentsu Lab TokyoとNTTは、テクノロジーとアイデアを通じて、人々の心を動かし、社会に良いインパクトを与える方法を模索し続けています。
カンヌライオンズは、1954年から毎年開催されている世界最大の広告祭で、今年も多くのクリエイターや企業が集まり、革新と創造性を競い合います。このような場を通じて、私たちは新しい価値の創造だけでなく、表現のインクルーシブさを高める未来を目指すことが求められるでしょう。