学習支援革新の新たな取り組み
三谷商事株式会社と上智大学が共同で開始した研究プロジェクトは、2026年4月から学習行動データを活用して学生支援の新たな可能性を切り開きます。この共同研究の目的は、三谷商事が提供する学習分析システム「CampusLA」を駆使し、学生の学習時間の推定や必修科目でのドロップアウト防止に向けた早期支援の効果を検証することにあります。
共同研究の背景
近年の高等教育機関は、学習ログ(学生の学習時間、教材の閲覧状況、課題提出の進捗、テストの記録など)を効果的に活用することで、学生のつまずきを早期に把握し、必要な支援を提供する必要性が高まっています。しかし、これには専門的な分析手法やシステムが不可欠であり、実際にはそのデータの取得や分析方法が十分に活用されていない場合が多いのが現実です。
そこで、上智大学の田村恭久教授をはじめとする研究チームと三谷商事が協力し、より精密に学習ログを可視化・分析できる体制を構築することを目指しています。こうした新しい取り組みは、実際の教育現場における学生支援の質を向上させることを意図しています。
研究の具体的なアプローチ
本研究では、次の3つの主要なアプローチを通じて学生支援を強化します。
1.
学習時間の推定手法の検証
LMS(学習管理システム)のログデータや課題の提出状況、テストの回答時間などを元に、学習時間の精度向上を図ります。これにより、学生の学習活動をより明確に把握し、効率的な支援が可能になると期待されます。
2.
リスクの高い学生の早期抽出
学生の学習時間、課題提出状況、テスト結果など複数のデータを総合的に分析し、特に支援が必要なリスク学生を早期に特定します。これにより、その後の支援活動がより的確に行えるようになります。
3.
早期介入の実施とその効果測定
教員によるメッセージ送信や面談の機会を設けることで、介入前と後の学生の行動変容や学習成果の変化を比較検証します。これにより、実際にどのような支援がより効果的であるかを明らかにすることを目指します。
研究体制の役割
- - 上智大学: 授業運営や学習ログの収集、学生支援の実施、教育効果の検証を行います。
- - 三谷商事株式会社: 学習分析システム「CampusLA」を無償で提供し、研究のための分析基盤を提供する役割を果たします。
今後の展望
2026年4月より開始されるこの共同研究では、1年間の試験運用を行い、そのデータを基に分析を進めます。その成果は学会発表や報告書の形で広く共有される予定です。
上智大学と三谷商事の紹介
上智大学は1913年に創立された総合大学で、世界中の400余りの大学と国際協定を結び、特色ある教育を展開しています。一方、三谷商事は1914年に設立され、多様な事業を展開する総合商社として、教育分野においてもICTソリューションを提供し続けています。両者の連携によって、より良い学習環境の構築が期待されています。