中堅社員の成長意識と離職意向
東京都千代田区に本社を置くALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所が実施した意識調査結果が、注目を集めています。この調査では、3000人以上の中堅社員を対象に成長実感と離職意向の関連性を明らかにしました。調査結果から、成長機会の有無が勤続意向に大きな影響を与えることが分かります。
成長機会と離職意向の関連性
調査によると、成長を実感している中堅社員(通称ミドルキャリア)は、離職意向が低いとされています。具体的には、成長機会が「よくある」と答えた人の51%が、「働き続けたい」と感じているのに対し、成長機会が「全くない」と答えた人は、その割合が8.3%にまで落ちます。これは、成長を実感できない中堅社員が、企業への帰属意識を失っている可能性を示唆しています。
調査結果の詳細分析
調査結果の詳細を見ていきましょう。まず、ミドルキャリアが業務において成長を感じる機会が「ある」と回答した割合は36%で、特に社会人5年目の社員は42.6%と最も高くなっています。このことから、経験豊富なミドルキャリアが成長する過程で、自分の役割が明確に感じられやすい状況が浮かび上がります。
一方、成長機会が少ないミドルキャリアたちは、「期待されている役割がわからない」との回答が3分の1に上る点は深刻です。役割の不明確さが成長を妨げ、ひいては離職意向を高める要因となっています。
後輩指導の経験
後輩指導の機会がある社員の50.7%は「成長を感じる」と回答し、一方指導経験がない者は27.8%にとどまる結果が出ました。これにより、人への指導を通じて自己成長を実感することが、成長機会の一つであることが確認されました。
部門間連携の効果
さらに、部門間の連携があるミドルキャリアは69.5%が成長を感じる機会が「ある」と回答し、その数値は連携がない社員(29.7%)の倍以上に相当します。この結果は、異なる意見や視点と接することが成長につながることを示しています。
成長機会を増やすための提案
調査に基づく考察では、企業が中堅社員の成長実感を高めるために、以下のポイントが挙げられています。
1.
個々の特性把握: 社員の業務経験や強みを把握することで、成長の方向性を見つける。
2.
明確な役割設定: 期待される役割を整理し、具体的に示すことで社員がインセンティブを感じやすくします。
3.
ストレッチ業務の提供: やや難しい業務に挑戦する機会を与えることで、成長実感を促進します。
まとめ
本調査を通じて、中堅社員の成長実感と勤続意向の関連性が示されました。企業が適切なサポートと機会を提供することにより、社員のモチベーション向上が期待され、さらなる活躍へとつながるでしょう。
中堅社員は企業にとっての貴重な戦力です。彼らが成長できる土壌を整えることが、離職防止や企業全体の競争力の向上に寄与するのです。